June 20, 2010

高等学校国語の教科書に『よだかの星』?Part2

う〜ん、やはり、高校生にはもう少しレベルの高い作品を読んでもらいたい。何も、『よだかの星』が悪い作品だと言っているわけではない。
 せめて、宮澤賢治であるなら『グスコーブドリの伝記』を取り上げてほしいと思う。

 それで、今はFalconは肉が食べられるようになった。
 なぜかと言えば、大学時代、ある研究会に所属していて、京都の北山のさらに奥、今では周山街道として知られる山国荘といわれるところへ合宿で出かけたときに、先生から説得されたことで、肉を食べるようになった。
 たまたま、その先生とバス停で待っているときに、前日、民宿の夕食に出された肉料理を残してしまったことを先生から咎められた。その先生はシベリア抑留の経験があり、毎日、つらい肉体労働を続けながら、川でとれた金魚のような小魚とわずかなパンで飢えをしのいだと穏やかに話された。そして、民宿の人がせっかく作ってくれた料理をできる限り、ありがたく頂かなければならないとおっしゃった。
 先生のまなざしが今でも忘れられない。

 それ以来、肉を食べるように努力している。しかしながら、脂身は苦手で、沖縄にいたころ、ラフテーも泡盛で脂が抜けているとは判っていても、苦手だった。
 肉は何とか食べられるが、豚さん、牛さん、鶏さん、羊さんの顔が脳裡にちらつく。
 人間は動物である限り、命ある植物、動物、その他の生物から栄養を頂いている。もちろん、命が無い水やミネラルなども必要だけれども、生物の命を奪って生きていることに変わりは無い。

 「よだか」が投げかけた苦悩は、この後も続くと思う。

 読書は意外にも人生を豊かにしないこともある。 [more...]

22:25:26 | falcon | comments(0) | TrackBacks

高等学校国語の教科書に『よだかの星』?

 昨日、高校で国語の教師をしながら、司書教諭として活躍している知り合いから、「高校の国語の教科書に、宮澤賢治の『よだかの星』が載っているのよ」って話を聞いた。 

 『よだかの星』を高校生が国語の教科書で読むのは、あまりにも簡単すぎないかと思う。たしかに『よだかの星』で語られるテーマは、深遠で重い内容である。人をはじめ、動物は、植物を含む他の生き物を食べなければ生きてゆけない。日本では仏教の考え方から、四つ足の動物を食べるのを禁じていたこともある。しかしながら、読解力を養うことを考えれば、もう少し高度な内容の作品を高校生に読ませるべきではないだろうか。

 以前にも書きこんだかもしれないが、Falconは小学校3年生の時に、たぶん小学館から刊行されていた『小学3年生』で読んだ記憶がある。ダイジェスト版でなく、全文掲載だったとおもう。
 実は『よだかの星』を読んで以来、肉類がほとんど食べられなくなった。もともと理科が大好きで、生き物好きだったし、十姉妹、文鳥などの鳥を家で飼っていたので、肉を見ると動物の姿を想像してしまい、かわいそうで食べる気をなくしていた。『よだかの星』の、よだかがカブトムシを飲み込む情景を思い浮かべて、ますます肉が食べられなくなった。肉を見ると、豚や牛、鶏の顔が思い浮かび、ひどく残酷なことをしている気がした。
 ただし、魚やエビ、カニなど魚介類は食べられたし、豆腐、納豆は食べられたので、たんぱく質はなんとか確保できた。
 成長期に肉を食べなかったので、やせ形の体型になってしまった。

11:02:27 | falcon | comments(0) | TrackBacks