May 02, 2010

分類法か、分類表か

 ある人が書いた本を立ち読みしてきた。目当ての本ではなかったので、買うのをやめた。

 日本十進分類法と、日本十進分類表という表記が混在していた。正確には日本十進分類法であり、日本十進分類表も間違いとは言えないが、意味が違う。その意味を十分に考えて、表記を混在させたのか、疑問に思った。

 分類法は、分類する方法であり、日本十進分類法は、列挙型分類と言って、大半の分類記号を一覧しているけれども、すべて記号を列挙しているわけではなく、補助表によって、記号を組み合わせる方法を示している。だから、分類法である。

 国立国会図書館は、日本十進分類法では排架していない。国立国会図書館分類表で排架している。国立国会図書館は、日本最大の図書館であり、日本十進分類法では図書資料を分類しきれない。より複雑な分類記号が必要である。そのため、国立国会図書館分類表によって分類している。国立国会図書館分類表は、分類記号が網羅的に列挙されているので、方法ではなく、分類「表」である。

 つまり、分類表という場合は、使われる分類記号がほとんど列挙され、言いかえればリスト化されている。

 専門家でない人が、適当に説明するなら、それでも構わないけれども、専門家はいい加減な説明はできない。

Posted by falcon at 21:44:29 | from category: Main | TrackBacks
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