November 14, 2009

まず学校図書館の蔵書から

ひかりさんのコメントへ

 読売新聞10月13日朝刊1面に、文部科学省の2007年度社会教育調査(10月12日発表・中間報告)の概要で、小学生が(公立図書館で)借りた本は平均35.9冊だったことが掲載された

 小学生の読書活動が盛んになったというが、手放しに喜べることなのか。
 いくつか想定できることを述べてみよう。

 1.不況で、保護者が子どもに本を買い与えることが難しくなり、公立図書館で子どもが本を借りるようになった可能性がある。

 2.荒唐無稽かもしれないが、どこの図書館にも貸出制限があり、保護者が子どもの貸出カードで自分が読みたい本を借りている可能性がある。

 3.学校図書館に読みたい本が無いから、子どもが公立図書館で本を借りていた可能性がある。

 分析すると

 1.書店での返本率が40%弱であり、本が売れない。その分、図書館で借りているかもしれない。となると、著作者の公共貸与権を主張される。ああ、世の中うまくいかない。

 2.子どもの貸出カードで保護者が本を借りる光景をよく見る。実際にはそれほど多くないだろう。

 3.学校図書館に読みたい本が無い。悲しい現実だ。

 いずれにせよ、この調査の報告は様々な問題を提起する。いろいろ分析して、今後の政策に生かしてほしい。

 学校図書館新5カ年計画の図書資料費は、地方交付金が財源である。これが今度の仕分けで見直しとなると、ますます学校図書館の資料費は無くなり、せっかく活発になった学校図書館の活動が下火になる。

 学校図書館の蔵書を新鮮にして、すべての学校学校図書館図書標準に達するようにするには、まず保護者が教育委員会に働きかけて、それをマスコミで注目してもらうしかないと思う。

 うーん、これではちゃんとした答えになっていない。

 残念、無念。

Posted by falcon at 00:43:48 | from category: Main | TrackBacks
Comments

ひかり:

スルドイ分析ですね!
かなり当たっているような気がします。
不景気だと買い控えますよね。。
ちなみに私の利用している図書館は一人5冊まで。図書館は8キロ離れているので頻繁には通えない。4人家族なので、私が20冊借りてる時期もありました。
最近は逆転して子供が私達親の分も借りてます。

地方交付金のゆくえ・・気になりますね。
途中でうやむやになって、きちんと図書費になってない現実があることを、学校図書館関係者が国会議員に直訴していくのがいいかもしれません。

蔵書充実にはお金がかかせませんもの!
(November 15, 2009 19:07:24)
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