November 03, 2009

「ノラ司書」に反響が

 司書の資格を取っても、早い時点で諦める人が多いから、「ノラ博士」よりも、「ノラ司書」は切実感が無いという冷めた感想を述べている人もいますが、「ノラ司書」の現実には多くの人が共感してもらえました。

 日本図書館協会の季刊誌『現代の図書館』47巻1号には、図書館で働く非正規職員の実情を克明に分析した論考が載っています。
 指定管理者、PFI、市場化テストなどNPMの新しい動向についても解説する論考が多いので参考になりました。

 「ノラ司書」の現実はあまりにも生々しいので、図書館情報学の正統な研究者の方は目をそむけるかもしれません。でも、図書館情報学の研究者を支えている、いや、生かしてやっている、食わしてやっているのは、図書館職員になりたい学生が保護者から出してもらっている授業料と、「ノラ司書」たちの図書館の正規職員で働きたいという切実な願いと、少ない給金から納められる講習費と会費なんです。

 なんだか、鳩山さんの街頭演説みたいになってきた。

 ノラ司書には、「研究者の情報探索行動」なんて、声高きおしゃべりにしか聞こえません。もう、データベースを使っている研究者は図書館に来ませんから。

Posted by falcon at 12:37:35 | from category: Main | TrackBacks
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