July 05, 2009

ヌタウナギ

 おことわり
 差別語とされる語を使用しますが、心身の状態で不自由を感じる人を差別する意図は全くありません。

 先日、図書館の分類について講義しているときに、気がついたことがある。日本十進分類法新訂9版には、「メクラウナギ」という名称が残っている。

 487 脊椎動物
 487.4 円口類
 487.43 メクラウナギ目
 487.45 ヤツメウナギ目
 487.5/79 魚類
 487.8 両棲類
 487.9 爬虫類

 2007年から「ヌタウナギ」という名称になっている。
 TBSの深夜の科学番組「ネプ理科」で、登場したので覚えている人も多いと思う。深海魚の一種であるが、正確には魚類でない。つまり魚でない。魚に近い仲間としか言いようがない。近縁種にヤツメウナギがある。顎の骨がない、脊椎があるけど、骨らしいものはない。
 魚類は、サメやエイの仲間が属している軟骨魚類とメダカや鯉、サンマ、マグロ、ニシン、ヒラメなどが属している硬骨魚類がいる。軟骨魚類は歯と顎の骨が硬いが、他の骨は軟骨なので化石に残らない。硬骨魚類は全身骨格が硬い。ニシンのように糸のような骨でも硬い。

 ヌタウナギは、敵に襲われると、ぬるぬるの粘液質の物質を出して体を守る。使い捨てのおむつの中に入っている高分子吸収体みたいな物質を出す。
 日本近海にはかなり生息しているらしい。数の上では珍しくないようだ。

 近々、日本十進分類法も新訂10版が刊行される。ぜひとも名称を改めてもらいたい。

 ところで、日本十進分類法新訂9版では、ウナギの仲間に、「うみへび」が入っている。「うみへび」は爬虫類じゃないのか?
 ちなみに沖縄ではイラブーという。乾燥させて、ぐるぐる巻きにしたものを売っているのを見たことがある。

 今、調べたら、ウナギ目にウミヘビという種類があるらしい。
 爬虫類のウミヘビとは違うようだ。実に紛らわしい!

Posted by falcon at 19:46:11 | from category: Main | TrackBacks
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