October 20, 2008
十進分類法はライブラリー・コード?
遅ればせながら、かつてのベストセラー『ダ・ヴィンチ・コード』を読んでいます。実在のものをネタにフィクションを作り上げるというのは、なかなか大変だなあと思います。かと言って、Falconの専門外ですから、ケチはつけません。エンターテイメントとして十分楽しんでいます。学説として、マグダラのマリアの問題や聖杯伝説の問題を真面目に取り上げれば、小説ですまされない問題が山ほどあるでしょうけど、小説ですから、堅苦しいこと言わずに、作者の手の内で楽しみましょう。
さて、気になったのは、作者のダン・ブラウン氏はアマースト大学出身なんですね。アマースト大学と言えば、十進分類法でお馴染みのメルヴィル・デューイの出身大学です。デューイは学生時代、大学の図書館で働き、そのとき十進分類法を思いついたといわれています。デューイの十進分類法は当初アマースト大学図書館の分類法として発表されました。
アマースト大学の卒業生と言えば、内村鑑三、北海道大学の前身・札幌農学校のクラーク博士(“ボーイズ・ビー・アンビシャス”の名言)など、著名人が少なくありません。
そういえば、デューイ十進分類法の影響を受けた日本十進分類法も、なんとなく暗号のような気がします。図書館学をしっかり学んだ人は、分類記号を見て、どのような主題かがわかりますね。知らない人には、397.21などは何かの暗号、呪文としか思えませんよね。まさにライブラリー・コードですね。
先日、ヴィッキー・マイロン著『図書館猫デューイ:町を幸せにしたトラネコ』早川書房を、本屋さんで見つけて、大はしゃぎで買ってしまいました。実話に基づくエッセイのようです。
『ダ・ヴィンチ・コード』と立松和平さんの『道元禅師』が読み終わったら、読もうとたくらんでいます。
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