January 30, 2008
台湾の中国語・繁体字の辞典と中国の図書館学
最近になって、中国語を勉強しようかなと思っています。というのも、3年前、香港へ行って、昨年、台湾へ行って、結構、中国語って面白いと思えるようになりました。
今、日本語で肯定の意味で返事をするとき、「はい」って言いますよね。これは広東語の掛け声の「ハイ」に由来します。よくカンフー映画で「ハイ、ハイ、ハイ」って言っていますけど、あちらが本家本元で、日本語の「はい」は、幕末から明治にかけて、中国商人、広州の商人たちが使っていた「ハイ」を導入したのです。江戸時代まで「そうでござる」とか、長ったらしく、返事しなければならなかったので、迅速に返事をするのに、「ハイ」のほうが便利でした(日本語の「はい
」が広東語の「係(ハイ)」に由来するというのは、あくまでも学説で、その他にも諸説ある。江戸時代「鎖国」といっても、諸外国と没交渉だったわけではなく、中国、朝鮮、琉球、オランダなどと交渉をしていたので、正確には交渉を限定的に行っていたと考えるべきで、幕末以前から、広東語起源の「はい」が使われてきたかもしれない。自然発生的に偶然同じだったという説もある。アラビア語の男性二人称が「アンタ」で、日本語の「あんた(あなた)」と似ているから、アラビア語起源と考えるのは、早計でしょう。しかしながら、ロシア語で「綿」を「ヴァータ」、小銭を「ジェニ」というのは、日本語の影響と考えるのも無理ではないかもしれません。昔、チェコのプラハへ行ったことがありますが、チェコ語では肯定の返事が「アノ」で、否定の返事が「ネ」ですから、日本人が言いよどんで「あのねー」と言えば、「はい、いいえ」と誤解されます。これは事実)。
さて、問題は台湾、香港、マカオでは繁体字を使っています。中国本土は簡体字を使っていて、日本の中国語辞典は簡体字対応です。台湾の文献を読もうと思っても、とても面倒です。そこで、Falconは漢和辞典を併用することにしました。繁体字対応の中国語辞典はないでしょうか。あったら、教えてください。台湾と中国本土で、用語は違っています。台湾では、インターネットは「網路」です。
図書館の分類が、台湾、香港、マカオの繁体字使用圏と、中国本土の簡体字使用圏では違います。台湾、香港、マカオでは、頼永祥中国図書分類法を用いています。デューイ十進分類法と似ていますが、体系が違います。一方、中国本土では、中国共産党の考えに基づいた独自の分類法・中国図書館分類法を用いています。日本では、あまり中国の図書館学を注目していませんが、実に面白い、興味深い分野です。今年は北京オリンピックの年、中国の図書館に目を向けたいですね。
Comments
ポチ:
私は台湾製の電子辞書使ってます。
手書き入力もできるので便利ですよ^^
最近、台湾人とチャットしてるので良かったら遊びに来てください。
今のところ日本人は私だけとういう状況なので台湾の方達に寂しい思いをさせていますorz
もしお暇があれば来てください♪
http://riwen.net/chugokugo/...
手書き入力もできるので便利ですよ^^
最近、台湾人とチャットしてるので良かったら遊びに来てください。
今のところ日本人は私だけとういう状況なので台湾の方達に寂しい思いをさせていますorz
もしお暇があれば来てください♪
http://riwen.net/chugokugo/...
(February 06, 2008 11:43:02)
桐一葉:
繁体字による中国語辞典、次の2冊参考までにご紹介いたします。
1.華日大辞典 宮越健太郎校閲 旺文社編 旺文社 昭和25 本文1412p.
本文は部首、画数排列。見出し字のあとにウェード式、注音符号、カナ表記による発音表記。巻末に注音符号索引、ウェード式検音表あり。
2.井上 中国語新辞典 新増訂版 井上翠著 江南書院 1954 本文1111p.
本文はウェード式排列。巻末に注音字母、ラテン化新文字、ウェード式ローマ字対照表および部首索引、画引索引あり。
参考文献:「中国語辞典について」『図書館雑誌』1973年3月号あるいは『ひびや』東京都立日比谷図書館報第7巻3号。
上記辞典はもう古書でしか入手できないでしょう。山本書店(九段通り、専修大学前停留所あたり)、琳ろう(王+良)閣書店(本郷、本富士あたり)にあるかな?
ネット検索ならどこかに発見できるでしょう。
繁体字による中中辞典については台湾書籍の輸入販売を長年手がけている東豊書店(代々木駅前)があります。店主様はなかなか博学です。ご相談されたらいかがでしょう。
中国図書館学に関心をもたれたとのこと
ご研究の進展をご期待いたします。
1.華日大辞典 宮越健太郎校閲 旺文社編 旺文社 昭和25 本文1412p.
本文は部首、画数排列。見出し字のあとにウェード式、注音符号、カナ表記による発音表記。巻末に注音符号索引、ウェード式検音表あり。
2.井上 中国語新辞典 新増訂版 井上翠著 江南書院 1954 本文1111p.
本文はウェード式排列。巻末に注音字母、ラテン化新文字、ウェード式ローマ字対照表および部首索引、画引索引あり。
参考文献:「中国語辞典について」『図書館雑誌』1973年3月号あるいは『ひびや』東京都立日比谷図書館報第7巻3号。
上記辞典はもう古書でしか入手できないでしょう。山本書店(九段通り、専修大学前停留所あたり)、琳ろう(王+良)閣書店(本郷、本富士あたり)にあるかな?
ネット検索ならどこかに発見できるでしょう。
繁体字による中中辞典については台湾書籍の輸入販売を長年手がけている東豊書店(代々木駅前)があります。店主様はなかなか博学です。ご相談されたらいかがでしょう。
中国図書館学に関心をもたれたとのこと
ご研究の進展をご期待いたします。
(June 10, 2008 12:48:46)
桐一葉:
6月10日分に以下追加します。
両岸現代漢語常用詞典 北京語言大学・(台北)中華語文研習所合編 北京語言大学出版社 2003 1547p.
* 書誌記述は簡体字ですが日本漢字で表記しました。
* ピンイン表記による排列。
* 見出し字及び語は簡体字繁体字を併記。例:后/後。表音表記はピンイン、注音符号併記。
* 語義は簡体字使用。
* 巻頭に部首検字表、巻末に「漢語ピンイン・注音符号・ウェード式・イェール式注音法対照表」あり。
両岸現代漢語常用詞典 北京語言大学・(台北)中華語文研習所合編 北京語言大学出版社 2003 1547p.
* 書誌記述は簡体字ですが日本漢字で表記しました。
* ピンイン表記による排列。
* 見出し字及び語は簡体字繁体字を併記。例:后/後。表音表記はピンイン、注音符号併記。
* 語義は簡体字使用。
* 巻頭に部首検字表、巻末に「漢語ピンイン・注音符号・ウェード式・イェール式注音法対照表」あり。
(June 12, 2008 21:25:39)