July 03, 2007

もはや一部の大学生にモラルのかけらも無い

 いま、古新聞を片付けようとして、読売新聞3月2日夕刊を広げました(3ヶ月以上も前の新聞を取っておくとは、物持ちが良いというか、ズボラなFalconです!)
 でも、迂闊に捨てないでよかった。

 大学図書館の本を借り逃げして卒業する大学生が増えているそうです。大学としては卒業証書を授与しないとか、卒業証明書を発行しないとか、対策をとっているようですが、なかなか応じない学生が多いようです。
 国際基督教大学では、最も効果的な方法として、保護者に速達で「卒業できない」と通知しているそうです。でも、これは国際基督教大学だからこそ、有効なのです。国際基督教大学に通う学生の保護者なら、しかるべき社会的地位にある人ですし、学生も学力だけでなくモラルもしっかりしているから、親にまで通知されたら、いい加減カンネンしますよ。
 他の大学では、事はそう簡単には行かないと思います。
 うっかり、保護者に言えば、「そんなに貴重な図書だったら、うちの子に貸すほうがどうかしている!」と、盗人猛々しく言い返されるかもしれません。「この親して、この子あり」ですからね。家族で海外旅行へ行くので、子どもに学校を休ませて行っておきながら(ちょっと待った!義務教育の意味、わかってる?!親が子どもを学校に通わせる義務なんだよ)、給食費を払わない親もいるそうですから、想像もつかないことを言ってくる保護者もいるでしょう。著作権のこともあるので、歌詞は書きませんが、鶴田浩二さんの歌(古い歌です。「Falconは一体、何歳なんだ!」「ヒミツ、ヒミツ、ヒミツよ?!」)を思い出します。ああ、嘆息。

 以前、Falconが大学図書館に勤めていた頃、留学生が大学図書館の図書を借り逃げして困ったという話をよく耳にしました。貴重で高価な資料を借り逃げされたら、本当に困ります。なにしろ、留学生にとんずらされたら、どうにもこうにも連絡がつきません。

 いや、大声では言えませんが、大学を定年で退職する先生が、研究費で購入した図書や大学図書館の資料を持ち逃げすることも、けっして少なくありません。今は国立大学は法人化しましたが、それでも国庫からの補助金が運営の基盤です。以前は入学金と授業料、国庫でまかなわれていました。国立大学の図書館の資料は、国民の税金の塊、国有財産でした。いまでも、国民の税金がかなり使われています。ああ、それなのに。いやね、大学の先生の持ち逃げは、本当に性質(たち)が悪い。図書館職員としては大学の先生に強気で言えないしね。

 学校図書館でも、どうしても見つからないときは職員室を狙うのが確実です。なにしろ、学校の先生ほど、貸出を知らない人はいません。貸出手続きしないで、勝手に持っていく人はしばしばです。

 一部の大学生を非難するつもりが、保護者と先生の非難になってしまいました。いずれにしても、借りた図書は返しましょう。

 イギリスの公共図書館では、返却が遅れると延滞金を取られます。
 Falconが以前ロンドンへ行ったとき、公共図書館に立ち寄って、「FINE」という看板を目にしました。ファインって、良いことなのかなと思って、辞書を調べたら、ビックリ!なんと「罰金」のことでした。これがホントのバッキンガム!牧信二さんの決め台詞じゃないけどねー。日本ぐらいですよ、図書館で延滞して罰金取らないのは。

 公共財を大切に!

Posted by falcon at 21:25:55 | from category: Main | TrackBacks
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