November 06, 2010
中国に蟻族あり、日本に図書館蟻族あり
以前ブログで、中国の蟻族についてのテレビ番組の話を取り上げた。早く日本でも翻訳が出ると良いなあと思っていたら、勉誠出版から出版されて話題になっている。北京オリンピック、上海万国博覧会と国際的なイベントを開催して、急成長を遂げている中華人民共和国。その繁栄の陰で、大学を卒業しても、就職できない若年層が急増中である。若者を中心とした反日デモは、鬱積した不満を中国本国へ向けるのを避けるために、日本への憎悪の念を焚きつけているとも言われている。
「それじゃ、お門違いじゃない。日本への八当たりでしょ」
中国では2000年以降、大学の設立が相次ぎ、大学卒業生が急増して、エリートたちが働く場所が無くなってしまった。そのため、低賃金で、狭い長屋のようなところで、アリのような集団生活を送るようになってしまった若者たちを蟻族と名付けている。
尖閣諸島の問題も、蟻族の倒錯した不満解消に使われているとも言われている。本当は中国の政府当局に不満をぶつけたいのだけれども、中国政府の巧みな情報工作、ある意味、思想コントロールで、反日感情にすり替えられるというわけだ。
たとえて言うなら、政府や大学に不満をぶつけたいが、気弱で、手近な相手としてFalconを学生が授業アンケートで苛めるようなものだ。
ところで図書館司書資格を取得しても、思うように資格を生かして就職することは、大袈裟にいえば、ラクダを針の穴に通すようなことだ。図書館で働けたとしても、正職員の働き口はほとんどなく、非常勤、派遣、嘱託などの、低賃金で働く非正規職員になるほかない。まさに図書館蟻族と言えよう。
「図書館アリ族?なんか、意味ありげねえ〜、また喧嘩でも売るつもり?」
えっ、滅相もございません。他意はまったくアリませんから、お許しを。
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