April 30, 2010

馳氏の行動をどうみるか

 う〜〜、学校図書館と司書教諭をめぐって、さまざまな状況が生まれてきた。ブログで書きたいことが山積みだが、鬱積した思いのため整理がつかない。そんな状態で書きこむと、誹謗中傷と受け取られかねない表現になりそうなので、もうすこし気持ちの整理をしてから、書き込むとしよう。

 ちょっとだけ書くとすれば、今年2月に自由民主党・改革クラブの馳浩氏が「専門・専任・常勤の学校司書」を置くことについての意見書を提出し、鳩山首相からの答弁書で「法制化することは無理」とされたことが気にかかっている。
 馳浩氏は元・高校の国語の先生で、プロレスラーで、タレントの高見恭子さん(作家・高見順の娘)の夫である。平成9年の学校図書館法改正の時の参議院文教委員会(このときは馳氏は参議院議員)で、馳氏は司書教諭の配置について、文部省の政務委員であった辻村哲夫氏と文部大臣の小杉隆氏に答弁を求めた。この文教委員会では、江本孟紀氏は実に的外れな発言をしている。それに対して、馳氏は高校の国語教師だった経験からか、司書教諭の配置に積極的な意見を述べている。
 だから、馳氏の発言と活動に大いに期待をしていた。
 ところが、今回、馳氏は一転して、学校司書の配置に乗り出した。
 しかし、民主党の鳩山首相は「学校司書の法制化は無理」と一蹴した。民主党はマニフェストに司書教諭の配置を謳っているから当然の結果だ。
 馳氏のパフォーマンス(政治行動)を、鳩山首相から司書教諭の配置へ向けての答弁を引き出すためとみるべきなのか、それとも、本気で学校司書の法制化を試みようとしたのか、判断に苦しむ。馳氏は周囲の意見に賛同しやすい人らしいので、日本高等学校教職員組合に働きかけられて、学校司書の法制化に本気で取り組もうとしたのであろう。まさか、馳氏は司書教諭と学校司書の区別がつかないわけではないだろう。

 もし、仕分けの対象に司書教諭講習がなったらと思うと、実に予断を許さない状況になっている。なにしろ、あの藤原和博氏は「学校図書館は本好きのオバサンに任せておけばよい」と今年1月の読売新聞の記事に書いている。
 これ以上、恐ろしい事態を想像したくない。書けば、事態の悪化を示唆することになる。
 現政権に正統な判断を望みたい。Falconは沖縄にいたので、普天間基地返還問題の行方にも関心があるが、学校図書館に関しても、正統な判断を期待する。

Posted by falcon at 00:31:01 | from category: Main | TrackBacks
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