June 18, 2008

フランスの児童図書館の講演(日野にて)

 今日、東京・日野市にある実践女子大学へ行った。
 ジュヌヴィェーヴ・パットさんの講演を聞きに行った。

 15分くらい遅れてしまったので、サンミッシェル大通りの近くの「たのしいひととき」図書館の説明が終わったところだった。クラマール市にある「本の楽しみ」図書館の説明になっていた。

 4年くらい前にフランスへ行った時、Falconは「たのしいひととき」図書館へも「本の楽しみ」図書館へも行った。
 パットさんの話によれば、「本の楽しみ」図書館がある、パリ郊外のクラマール市は、開設当時、低所得者が多く、読書に関心のない家族が多く住む地域だったそうだ。
 パリでも、区によっては低所得者や移民系の人たちが多く住む。特に9区、10区、18区のあたりは、アラブ系やアフリカ系の人が住む(←しかしながら、アラブ系やアフリカ系の人は、フランス人やヨーロッパ系の人がやりたがらない仕事を厭わずしているので、結構小金持ちになっている。パリのホテルの受付の夜番はアラブ系のお兄さんが多いし、夜遅くまで開いている店は移民系の店だ)。
 パリ市の外周のブルヴァール(昔の町の城壁が道路になっている。ここから一歩出ると、郊外で雰囲気がガラっと変わる)の外は、HLM(低所得者用高層住宅、つまり団地)の建ちならぶ地域だ。クラマール市はそんな郊外の地域なので、今でも文化施設もあまりない、「本の楽しみ」図書館がなければ、実に殺風景な地区だ。開設当時は、もっとさびれた場末だったのだろう。
 パットさんたちは、図書館を知らない子どもたちに、手さげかごに本を入れて、公園で青空図書館を開いたり、家庭に訪問して、本を読むことを勧めたそうだ。素晴らしい試みだった思う。
 今では、南米の協力者とともに、恵まれない子どもたちに本を届ける活動をしているらしい。

 日野へ行って、今夜は良い夢が見られそうだ。

Posted by falcon at 23:20:08 | from category: Main | TrackBacks
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