April 25, 2011

図書館戦争シリーズが文庫化!

 日曜日、国立能楽堂から、千駄ヶ谷駅の脇から新宿御苑の外側の道を通り、新宿へ抜けた。紀伊國屋書店新宿南口店へ、刑務所図書館の翻訳書を買いに行った。
 『テルマエ・ロマエ』の3巻があったので、早速買う。

 角川文庫『図書館戦争』『図書館内乱』が山積み!

 『ストーリーセラー』を読めばわかる。実に、根性のある作家だと思う。

01:58:36 | falcon | comments(3) | TrackBacks

観能日記:白洲正子展、卒塔婆小町、戀重荷

 土曜日の昼下がり、午前中の非常勤先の大学の講義を終えて、世田谷美術館へ『白洲正子展』を観に行った。
 土曜日は東京地方、大雨で、風も強く、傘をさしても全く役に立たなかった。小田急線の成城学園前からバスに乗り、砧町から歩いたので、美術館に着くころは、びしょびしょの濡れ鼠。こんなことなら、東急田園都市線の用賀駅から歩いたほうが良かった。
 白洲正子さんについては、ネットで調べればわかることので、省略する。幼いころから能に親しみ、女性で初めて能舞台に立った人である。最近、能楽を観ていて、気になっていたのだが、能楽、つまり能と狂言は本来、男の世界。女がいないから、男が女面を付けて舞う。ところが、女性がシテを演ずることも少ない。囃子方に女性がいることも少なくない。白洲正子さんが最初だったんだと感慨にふけった。
 で、印象に残ったのは、焼けてしまって胴体の芯だけが残った仏像。おそらく観音像だったようだ、この仏像が強烈に心に焼きついた。顔も法衣もない。それから、古い能面にも心が奪われた。以前だったら、能面に気を取られることもなかったであろう。ここ最近、頻繁に能を鑑賞しているので、能面に引きつけられる。
 そのほか、神像や仏像が展示してあったが、やはり神像や仏像は神殿・御堂の中で礼拝するのが趣もあり、正統であろう。展示室に飾られているのは、舞台衣装のまま道端に飛び出した俳優のようで、様にならない。

 さて、日曜日は国立能楽堂で能楽を鑑賞した。観世九皐会別会の公演だった。なので、矢来能楽堂でのうのう講座を主催している観世喜正氏の姿もあった。
 演目は能『卒塔婆小町』、仕舞『三輪』『船弁慶』、狂言『二人袴』、仕舞『忠度』『隅田川』『笠之段』、能『戀重荷』、祝言だった。
 仕舞はシテの見せ場の舞を直面(ひためん)で舞うので、面を付けていないため、声が良く聞こえて、舞の動きに意識が集中して、これもなかなか良い。特に『船弁慶』の長刀を振り回しての舞は見ごたえがあった。
 『卒塔婆小町』は地味な作品だ。落魄の老婆が卒塔婆の上に座っているので、旅の僧が注意すると、教養のある受け答えをするので、誰かと尋ねたら、絶世の美女である小野小町のなれの果てだったという話。ところが、その小野小町にかつての恋人である深草少将の霊が取りつき、彼女の愛慾の深さを語るという、老醜に愛欲の情念がにじみ出る話へと展開して、味わい深い話となる。
 『戀重荷』は、皇妃である女御に一目ぼれした老人に、「戀重荷」を持ちあげたら、女御に一目会わせると役人が約束したので、老人が必死になって「戀重荷」を持ちあげようとするけれども、持ち上げられず、頓死してしまい、老人の霊が女御に祟るという話。結局、女御を守る霊となって、話が終わる。古い形式の話では、老人の霊が女御にしがみつき祟る場面があるそうだが、今回は穏便に解決した。女御と老人の霊のきらびやかな衣装が見せどころだった。
 狂言『二人袴』は、舅の家へ婿が出かけるときに、恥ずかしいので父親を伴って行く。婿が舅の家に入るときに袴をつけて入る。太郎冠者が父親も来ていることを察知して、父親に入ることも勧める。ところが袴は一つ。婿と父親は交代で入るが、舅から一緒に入れと勧められる。そこで、二人は袴を二等分して、舅の前に現れるが、、、。婿は野村萬斎さんの息子・祐基君が演じて、父親を萬斎さんが演じる。父と子の息の合った愛嬌のある芝居が見事だった。

 さて、月曜日、Falconは「戀重荷」を持ちあげられるように、マシンエクササイズをトレーニングルームへ行くとするか。 [more...]

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