February 15, 2015
東洋文庫に行ってきた
15日、フランス語検定試験を受験しにアンスティチュ・フランセへ行った帰り、駒込の東洋文庫に行った。人には勧めておきながら、自分は一度も行ったことが無かった。
ミュージアムの企画展はイスラームに関する資料が展示されていた。そのほか、国宝の『文選』や『解体新書』に関する解説、ちりめん本などの展示、けっこう勉強になった。今日は休日なので、閲覧室は閉まっていた。今度は閲覧室が開いているときに来よう。
イスラーム過激派のテロ事件が絶えない。極めて残念だ。イスラームを信じる人の多くが穏やかで平和を求めている。なにしろ、アラビや語の挨拶は、「あなたに平安を」という意味の「アッサラーム・アライコム」という。イスラエルのユダヤ人のヘブライ語での挨拶は「シャローム」、やはり[平安」を意味する。アラビア語の「サラーム」とヘブライ語の「シャローム」は語源が同じというわけだ。要するにアラブ人(パレスチナ人も含む)もユダヤ人も互いに反目していても、同じと言いきることは難しいが、文化・習慣は重なることが多い。
民族も文化も習慣も近いのに、ナショナリズムだの、原理主義だの、テロ攻撃だの、近代ヨーロッパが作りだした怪物のような概念に振り回されているだけである。早く気がついて、心身を傷つける戦争・テロを止めてほしい。
実に厄介なのは、欧米に巣くう「死の商人」、軍事産業だ。アメリカも、フランスも、ロシアも、軍事産業、つまり武器を売って稼ぐ人たちがいる。和平会談を勧める一方で、武器を売る算段だけは忘れてはいない。そのバランスを微妙に保ちながら、国際的には平和の微笑みを振りまく。特にフランスはこうした工作が実に巧みである。老獪とでも言える。無邪気に平和主義を唱える日本の評論家とは違う。この大人の悪だくみを見抜けないと国際政治はわからない。ムスリムの過激派も、ユダヤ人も、巧みな駆け引きのコマになっている。
ああ、一体どうなっているのか。
途方に暮れて、東洋文庫を後にした。
21:25:35 |
falcon |
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