September 10, 2009

Aicha

 イタリアとは関係ないことですが、最近、あるところでライ・ミュージックのことを話題にしていました。

 ライ・ミュージックについては金沢大学の粕谷先生が詳しいサイトを作成していますので参考にしてください。

 昔、Falconがモロッコに行って、エラシディアからメクネスへ向かうグラン・タクシーの中で、車窓にうつるアトラス山脈を眺めながら、モロッコ人の青年たちとワイワイ歌っていた"Aicha"を思いだして、YouTubeで検索しました。ハレドKhaledの"Aicha"が真っ先にヒットしたので、久しぶりにビデオクリップを観ながら口ずさんでいました。
 "Aicha"は、フランスのロック歌手でシンガー・ソング・ライターのJean Jacques Goldmannの作詞・作曲で、ライの帝王と称されるKhaledが唄って、アフリカ・ヨーロッパで大ヒットした名曲です。日本ではあまり関心を持たれないので、知らない人も多いと思います。日本はアメリカ文化の影響が強すぎて、ヨーロッパで流行していることはほとんど伝わってきていません。仮に伝わってもアメリカのフィルターを通しています。

 さて、Youtubeで"Aicha"は2005年ごろに(訂正します。オランダではなく)デンマークのヒップ・ホップグループOutlandhishがカバーしていたことが判明しました。Outlandishは、モロッコ人、パキスタン人、ホンジュラス出身の3人の青年がデンマークで結成して活躍を続けているグループであることがウィキペディアの記述でわかりました。ライ・ミュージックの定義に当てはまるか、難しいところですが、ライの仲間と言えるでしょう。
 "Aicha"は女性の名前で、この歌ではアイシャに憧れる青年のせつない思いを歌いあげています。ハレドはゴールドマンのフランス語の歌詞をライの調べで唄い、最後にアラビア語で歌っています。Outlandishは英語で、導入をヒップ・ホップにして、唄っています。ハレドのような華やかさは無いものの、しっとりとしたヨーロッパの心地よさが伝わってきます。

01:09:43 | falcon | comments(0) | TrackBacks