July 20, 2008

ランスへ行ったら

 ランスは見どころの多い街です。大聖堂のすぐ横のトゥ宮殿の博物館はじっくり見ると2時間くらいはかかります。美術館も見逃せません。そうそう、図書館・メディアテックめぐりも楽しいですよ。もう一つの世界遺産、サン・レミ聖堂の近くにも、図書館があります。サン・レミの図書館は高層住宅の一角にあります。開館日と開館時間を確認してから行ってください。
 ランスには、画家・藤田嗣治(レオナール・フジタ)の墓があります。最近になって、パリ郊外から移されました。日本画の手法を油彩画に取り入れた画家として、世界的に認められた日本人の画家です。エコール・ド・パリの画家のひとりで、パリの画壇が最も輝いていた時代の画家でしょう。
 藤田嗣治は、第二次世界大戦中に戦争画を書いたことで、戦後になって、批難されて、結局、日本国籍を捨てて、フランスに住み、スイスのチューリッヒで亡くなりました。戦争画と言っても、戦争を賛美した絵ではなく、戦争の悲惨さを訴える絵だったのですが、戦後になって「戦争に協力した」と非難されたのです。藤田自身は、日本に捨てられたという気持ちは拭えなかったようです。
 彼が洗礼を受けたのは、ランスの大聖堂です。

 今では、彼が愛したランスの街に眠っています。
 ランスの駅からフジタが眠る礼拝堂までは徒歩で20分くらいですが、面倒な人はタクシーで行ってもいいでしょう。
 礼拝堂の見学は、予約が必要です。冬期は見学できないことが多いので注意してください。連絡先は礼拝堂の入り口にあります。

19:22:46 | falcon | comments(0) | TrackBacks