June 10, 2006

プラド美術館展

上野・東京都立美術館で開催されているプラド美術館展へ
行って来ました。忙中閑あり、と言ったところです。

名作中の名作という作品は少なめでしたが、それなりに
楽しめます。

というのも、Falconはプラド美術館へ行ったことがあります。
今から、8年位前です。モロッコの港町タンジェから、
ジブラルタル海峡をフェリーで渡って、スペインへ。
アンダルシア地方から、首都マドリッドへ行き、
プラド美術館を半日たっぷり見尽くしました。
何と言っても、ベラスケスの「ラス・メニーナス(侍女たち)」は、
名画中の名画ですね。前に立つと、フェリーペ4世の宮廷の一室へ
紛れ込んで立ち寄ったような錯覚に陥ります。
ベラスケスとマルガリータ王女に見つめられている私がいる。
また、周りを取り囲む小人の道化たちの肖像は、王族たちの肖像よりも
圧倒的に印象に残ります。見た目の印象ですが、
画家は道化の一人ひとりを暖かく、しかも人間としての尊厳を重んじて
描いたと思います。その一枚が上野で展示されています。

今回の展覧会ではありませんが、
ボッシュの「快楽の園」と「七つの大罪」は高い航空運賃をかけて観る価値あります。

スルバランの聖人たちの肖像も、スッキリした構図で、
謎めいた暗示を与える事物が描かれていて、
絵画を読む楽しみを感得します。

ゴヤの作品も見逃せません。生涯の中で、さまざまなテーマを異なった画風で描いた画家は、ゴヤの他にいないでしょう。
虚栄に満ちた王族を描いた絵と、晩年に描いた一連の「黒の絵」。
「裸のマハ」「着衣のマハ」と「巨人」。

また行ってみたくなったなあ。 [more...]

22:41:00 | falcon | comments(0) | TrackBacks