March 23, 2006

外国=アメリカ?

 先日,メディアリテラシーに関する勉強会に出席しました。
 色々と勉強になることが多かったのですが,講演の中で,「諸外国のメディアリテラシー」に関する話がありました。
 「諸外国」というので,世界の色々な国の実情が聞けると思って,期待していたら,挙がったのはイギリス,カナダ,アメリカ,ニュージーランド,オーストラリアで,他のヨーロッパ諸国,ロシア,アジア,アフリカ,中南米などは一言も触れられませんでした。挙がった英語圏の5カ国は「メディアリテラシー教育の先進国」であるので,その他の国については特に触れることはないとの説明で,講演の後で「中国,韓国は取り組んでいるが大きな成果がない」と添えられただけでした。「英語が通じて,訪れたのがオーストラリアなので,そこが中心となって」,「つまりは私の管見でして」と言い訳されたのですが,それなら,初めから「諸外国」なんて大それたことを言わずに,「英語圏のメディアリテラシー教育」とか「メディアリテラシー教育先進国の事情」とか,題すれば問題なかったと思います。

 いまどき,アメリカ中心のグローバルスタンダード主義を受け売りされて,「外国=アメリカおよび英語圏」と思っている日本人はどれだけいるでしょうか。せいぜい,偉そうにしているテレビのコメンテーターや知識人ぶっている評論家ぐらいでしょう。戦争大好き,利権大好きのヤブ(藪)大統領に率いられている国でしょう。他の英語圏の国々も,アメリカに追従しているだけでしょう。アイルランドとか南アフリカは英語圏でも異なっていますけど。(Falconは,ヤブ大統領を嫌っていますが,アメリカ文化の奥深さに惹かれています)

 むしろ,メディアリテラシーの専門家,研究者なら,「外国=アメリカおよび英語圏」という従来の日本人の固定観念に疑問を持つべきです。

 アジア諸国の中でも,シンガポールやマレーシアはメディアリテラシー教育に熱心な国ですし,フランスやデンマークなどでもメディアリテラシー教育に力を入れています。

 メディアリテラシーを研究する人は,もっと広い視野を持ってほしいですね。

Posted by falcon at 18:05:26 | from category: Main | TrackBacks
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