February 26, 2006

図書館戦争

 有川浩著『図書館戦争』(メディアワークス)を,
関係者の皆さんはもう読みましたか?
 Falconも,図書館関係者のはしくれとして,違和感を伴なって
一応読み終えました。
 いくつか問題点が残ります。
 現実の図書館と変えているという設定についての言い訳や,
軍隊ごっこや恋愛ごっこに現を抜かす図書館員(?)たちの行動と言動,不服な表情と叫ぶことしかしない主人公の単純直情的な性格は論ずる意味がありませんが,
 図書館の自由に関する宣言(1979年改訂)の主文の4は,
この小説に書かれた「図書館はすべての不当な検閲に反対する」ではなく,「図書館はすべての検閲に反対する」です。これが著者の意図的なものなのかはわかりませんが,不勉強によるものならば,失笑,噴飯ものです。
 また,検閲という言葉を安易に意味を履き違えて使っていることに違和感を感じています。
 近未来小説なので,現実と違うという言い訳に,仕方なく納得しなければなりませんが,もう少し図書館の本質を突くような内容を期待していました。
 真面目に努力している図書館職員をおちょくるような小説は,今回だけにしてほしいですね。

Posted by falcon at 04:04:20 | from category: Main | TrackBacks
Comments

 :

戦争ごっこ、恋愛ごっこ、真面目に努力している図書館職員をおちょくる・・・ねぇ(失笑)
(January 20, 2008 01:11:46)

iki:

 通りすがりの者ですが、コメントをなさったかたの「失笑」とはどのような意味でしょうか。
 反論があるのなら、論理的に行なうのがマナーではないでしょうか。

 余談ですが、テレビ朝日のドラマ『相棒』では、図書館職員に関する描写に問題があった回の放送について、DVDに収録しないなどの配慮がなされたという事実があります。
(January 20, 2008 01:32:58)

iki:

http://d.hatena.ne.jp/jun-j...

一斑を見て・・・ですが、こういった指摘があると、上の方のコメントも分らないではないですがね・・・
(January 20, 2008 01:39:50)

生徒:

ブログ上で人の批判をして、それを授業で誇らしげに語るのはどうでしょうか。
授業の数少ない時間を、毎度その話を聞かされるろげんなりです。
我々に何を期待してその話をするのでしょうか。全く理解できません。
(July 19, 2008 13:28:07)

噴飯:

世間には認められてる(噴飯)
(July 31, 2011 00:19:29)

xo:

くっだらねぇ。
小説は小説。
現実と作り話を別物として考えられない図書館関係者がどーなの。

もともと自衛隊・恋愛ものが多い著者の作品を読んでおきながら恋愛ごっこ、軍隊ごっこっね。

図書館戦争のキャラで砂川って奴がいましたけど、同じような文章を書いていますね。
よく読まれているようで感心致しました。
(June 17, 2013 23:19:40)

falcon:

『図書館戦争』が現実離れしていれば、批判もしたくなかった。
図書館を舞台にしたポルノ小説、BL小説も読みましたが、批判の対象と思えなかった。
病院を舞台にしたポルノ小説を、医療関係者が「死にそうな病人が筋肉モリモリで元気なのは、おかしい!」って批判しませんよね。
図書関係者が反応するくらい、迫力のある小説だったと素直に思えるようになりました。
だから、この問題を必要以上に茶化しても無駄だよ。小説、アニメ、コミックのモデルになれない。
モデルになれなかったのが悔しいのか知らぬ。
(June 18, 2013 00:06:22)
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