July 10, 2014

パリ市の専門図書館

 パリ市には69館の市立図書館があります。パリ市は東京の山手線の内側くらい面積だと言われていますが、その中におよそ70館の図書館があるとは驚きです。
 そのうち56館が貸出専用図書館です。もちろん閲覧もできます。いわゆる普通の市立図書館です。残りの13館が専門図書館です。これまで紹介した、たのしいひととき図書館、パリ市歴史図書館、フォルネイ図書館はパリ市の専門図書館です。そのほか、フェミニズム(女性問題)の資料を扱ったマルグリット・デュラン図書館、音楽図書館、映画図書館などユニークな図書館があります。

 それでは、今回はトロカデロの旅の図書館へ行ってみましょう。トロカデロへは地下鉄6号線か9号線で行きます。パリの中心部からは地下鉄1号線かRER・A線でシャルル・ド・ゴール・エトワール駅、要するに凱旋門の下まで行って、6号線に乗り換えるのが便利です。
 トロカデロ広場は少し高台にあり、シャイヨー宮に近く、ここからのエッフェル塔の眺めは最高です。とにかくここは観光客でごった返しています。ということはスリ等の軽犯罪が多発する場所ですので要注意です。
 それはともかく、図書館へ行ってみましょう。地下鉄の出口を出たら、墓地が見えるので、墓地の敷地に沿って歩いていきます。図書館などの公共施設にはフランスの三色旗がかかっていますから、見当がつきます。
 ここには旅に関する資料がそろっています。これから地方へ旅立つのなら一度は訪れて見たい図書館です。日本にも旅の図書館はありますね。東京駅八重洲口近くにある、JTBが運営している旅の図書館です。
 トロカデロの旅の図書館は、貸出図書館に併設されていますから、貸出用図書館のほうも見学しておきましょう。フランスの公立図書館なら、驚くほどではありませんが、フランスの漫画、BDバンド・デシネが充実しています。これを眺めるだけでもたのしい。

 さて、次に訪れたいのは探偵小説専門の図書館です。

 「ええぇぇ、そんな図書館あるのお〜〜」

 ええ、ありますとも、パリにはね。

 トロカデロからは、ちょっと遠いです。6号線でモンパルナス・ビヤンヴニュ駅方面に乗って、ラ・モットゥ・ピケ駅でオーステリッツ駅方面の10号線に乗り換えます。カーディナル・ルモワヌ駅で降りて、消防署を探してください。その近くに、探偵小説専門の図書館があります。ちょっと入口が見つけづらいので、近くのお店の人に尋ねると、教えてくれます。探偵小説はロマン・ポリシエと言います。
 資料の分類は独特の分類ですから、職員の人に尋ねてみると丁寧に説明してくれます。
 フランスは「メグレ警部」シリーズをはじめとして、英国に負けず劣らずの探偵小説大国です。残念ながら日本の推理小説・探偵小説がありません。

 パリ市の専門図書館はほかにもいろいろありますから、巡り歩くのも相当楽しい。
 観光とショッピングだけでは、パリは飽きますからね。

Posted by falcon at 22:20:03 | from category: Main | TrackBacks
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