December 04, 2013

『海賊党の思想』からハーバーマスへ、秘密法案について

 『海賊党の思想』を読んでいて、「秘密法案」は危険な思想に基づいているなあと思ってしまった。日本政府とアメリカ合衆国などの国との取り決めに、国民が関われないって言うんでしょ! これはヤバイですよ。アメリカの関係者からも秘密法案は恐れられているし、正確にいえば不気味に思われている。
 『海賊党の思想』の中で触れられていますけど、日本ではテレビ局の開局の許認可って、国が行っているそうです。民放でもそうなので、NHKだけでなく、民放でも国の権限が及んでいるんですよ。ある意味、国民に意識されないようにね。
 イタリアのベルルスコーニ元首相は「メディア王」と呼ばれ、テレビ局のほとんどを傘下に置いていた。つまり、テレビを通じて、国民を操っていたってワケ。
 国民を埒外に置いて政治・外交交渉を進めても、文句を言わせないというのは、実に危ない。
 世界遺産に富士山登録、東京にオリンピック誘致と国民を喜ばせておいて、こんな恐ろしいことを年末に実行しようなんて、安倍首相、猪瀬東京都知事に日本と東京を委ねるのは、どうかと思う。

 年末の読書はユルゲン・ハーバーマスの著作を読んでみようかと思っている。

 「そのお、ユルゲン・ハーバーマスって、誰よ」

 いやあ、『海賊党の思想』を読むまでは全く知らなかったんだけど、ドイツの思想家で、現代の思想家の中ではトップレベルなんだそうだ。つまり、知らないと恥ってくらい、重要な思想家だそうだ。

 それから、NTT出版の『チューリング』が気になっている。11月に発売されたけど、問題があって、回収されたらしい。本屋で見かけたときためらわずに買っておけばよかった。悔しい思いをしている。
 ところで何の問題があったのだろう。差別用語だろうか? ってなると、例のごとく、図書館の自由に関する宣言をめぐって、またぞろ問題になるんだろうなあ。

 話が横道にそれるが、『図書館戦争』は「図書館の自由に関する宣言」を曲解している。フィクションという言い逃れをしても良いけど、「図書館の自由に関する宣言」は核心部分であることを忘れてはならない。「図書館の自由に関する宣言」は、作品を作者の都合のいいように守るのではなく、図書館の資料と利用者を守るのが目的なんだからね。

Posted by falcon at 01:09:39 | from category: Main | TrackBacks
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