May 27, 2013

イタリア語の図書館学の入門書・教科書

 以前、紹介したかもしれないイタリア語の図書館学の入門書があります。そのあと、イタリア語で書かれた図書館学の教科書を入手しました。どちらも分冊ではなく、1冊です。

 日本でも図書館学、図書館情報学の教科書が出版されていますが、シリーズで、司書課程の科目ごとに出版されています。

 日本の教科書は、読むと、なんだか難しい、難解そのものです。一言で言えそうなことを、妙に長ったらしく書いています。まるで学術論文です。
 一方で、もっと説明してほしい個所が無い。それだから、講義で説明の余地を残してくれているともいえるのですが、それにしても、あとちょっとの説明があれば、スッキリするんだけどね、と思います。

 イタリア語がすらすらと読めるわけではないのですが、イタリアの図書館学の教科書は、たった1冊で丁寧に説明しています。学問として知らしめようとしているのではなく、初学者に「図書館学とは」を説いています。もちろん初学者だからと言って、執筆者は高所からのぞき見る様な高邁な題度で、小馬鹿にしてもいませんし、最近の重要な課題についても、丁寧に説明しているのには驚かされます。FRBR,RDAについてもしっかり説明している。それが目録や書誌コントロールの専門書ではなく、図書館学の概説書のレベルで、です。

 概説書は簡単に書けばいいのではなく、重要な項目を漏れなく確実に理解できるように書くべきです。また、図書館情報学を学問として掲げるのではなく、後進の自助となるように書いてほしいなあと思います。この点では、自戒したいと思います。

Posted by falcon at 01:37:05 | from category: Main | TrackBacks
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