March 25, 2013

シロアリ Love



を、読んでいました。

 岩波科学ライブラリーの生きものシリーズは、クマムシ以来、ハマっています。
 今回の『シロアリ』は、驚きの連続でした。
 まっ、この本を読む前から、シロアリが春先になると地面を張っている姿が見られるアリ(蟻)とは種類が違うことは知っていました。シロアリはどちらかといえばゴキブリに近い仲間であることは知っていました。そして、いわゆるアリ(蟻)はハチ(蜂)の仲間であることも知っていました。ヘビが足を無くしたトカゲであるように、アリは羽を無くしたハチです。
 シロアリも、アリ・ハチも社会性のある昆虫です。アリ・ハチは女王アリまたは女王蜂が君臨して、産卵を行い、働きアリ・働き蜂によって世話されるのですが、シロアリはアリ・ハチとはちょっと違うことがわかりました。アリやハチのオスは、交尾期にだけ出現して、精嚢を女王アリ、女王蜂に託してしまうと死んでしまう場合がほとんどのようですが、シロアリのオス、つまり王シロアリは女王シロアリとともに生き続けて、交尾を繰り返すようです。その遺伝と発生の仕組みは、実に奥深いことが、この本を読んでわかりました。
 女王アリ・女王蜂にしても、女王シロアリにしても、働きアリたちに守られて、食べ物を与えられて、楽でいいなあと思っていましたが、ひたすら卵を産むだけです。全身生殖器、というより全身が卵製造機なんです。交尾期には外に出ますが、後はひたすら産卵するだけです。産卵できなくなると自分の娘たちであるワーカー(働きシロアリ)に攻撃されて喰われてしまうようです。なんだか侘しい人生ですよね。

 とにかく、面白い、興味深い本です。
 虫が嫌いな人には耐えられないでしょうね。

 Falconは見た目、軟弱な印象があるので、虫が嫌いだろうと思われています。ところが虫は大好きです。虫に限らず、生き物は大好きです。蜘蛛、ムカデ、蝿、ゴキブリにすら、愛着を感じます(夏の蚊だけは、殺します。血を吸うという危害を与えるから)。
 シロアリは初夏になると家の中に飛んできます。Falconはできるだけ殺さずに、手でそっと掴まえて、窓の外につまみだします。シロアリを救ってあげるだけではありません。逃がしてあげることで、鳥や蝙蝠の餌になる可能性も残してあげます。
 人間は必要以上に生き物を殺しています。
 できる限り、命を大切にしたいと思います。
 たとえシロアリでもね。

 アリはアリでも、アリ。。。。。。命を粗末にする奴は許せない。

Posted by falcon at 00:23:28 | from category: Main | TrackBacks
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