June 18, 2012

なつかしい京都へ

 久々に京都へ行ってきました。

 大雨の土曜日、ちょっと仕事があって、日曜日、梅雨の合間の五月晴れで、思いっきり羽を伸ばしました。今回は大河ドラマ『平清盛』の舞台を訪ねました。

 新聞記事に妙心寺の塔頭・東林院の沙羅双樹の花が咲いたとあったので、早速、出かけました。御抹茶と菓子をいただいて、僧侶の方の説法を聞きながら、沙羅双樹をめでました。前日の大雨で苔がしっとりと濡れて、その上に白い花が二十個ほどこぼれおちていました。

 仏典に登場する沙羅双樹とはインドに自生するフタバガキ科の植物なのだそうです。日本ではナツツバキを沙羅双樹と言うようです。平家物語の「沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす」とは、ナツツバキを想定して描かれたそうです。古典や歴史で勉強していましたが、意外でした。

 そのあと、御室の仁和寺へ。
 仁和寺は宇多天皇が法王となって住んだ寺です。その後は、皇族が門跡として、法灯を絶やすことなく守ってきました。そして、数々の歴史の舞台となりました。どういう謂れがあるのかわかりませんが、最古の国書の目録(鎌倉時代)である『本朝書籍目録』(ほんちょうしょじゃくもくろく)は『仁和寺目録』とも言われます。そういえば、『問はずがたり』の性助法親王も御室でした。

 仁和寺を後にして、市バスと地下鉄を乗り継いで、烏丸御池駅へ。烏丸御池駅周辺は、高松殿、三条殿があった場所で、大河ドラマの舞台だったところです。高松神明神社と京都市文化博物館の『平清盛展』を見学しました。

 そして、急いで地下鉄で東山駅へ行き、六波羅蜜寺へ向かったのですが、拝観終了の時刻でした。もっとも、かなり昔ですが、六波羅蜜寺は拝観したことがあります。

 京都はいろいろな思い出があります。
 高校生のころ、京都まで家出して、警察の保護室(×留置所:逮捕された人が一時的に入るのが留置所でした)に入りました。保護室と言っても、入るときは、お金・荷物は預られて、ベルトも外されてしまいました。夜は明かりを消してくれません。鉄格子のはまった窓の外は、底冷えのする京都の街。茶室のにじり口のような入口。どこの警察だったかな、たしか二条警察署だったような。朝は一応、「臭い飯」を食べました。たくあんと銀シャリで、結構、おしかった。腹減っていたしね。(亡くなった)父が迎えに来てくれましたが、父は慌てて出てきたので、帰りの新幹線代もなくて、Falconが郵便貯金を全部引き出して、2人で帰ってきました。あれは11月の寒い秋の日でした。

 はかない恋の思い出もあったりして、まあね、ついつい、渚ゆう子さんの『京都慕情』を口ずさんでしまったりして。

 「Falconさんって、いつくなの」

 だから、責めないで、って言っているでしょ。

Posted by falcon at 01:44:30 | from category: Main | TrackBacks
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