July 30, 2011
たんぱく質の神秘、アミノ酸の魅力
講談社ブルーバックスの『たんぱく質入門』を読んでいました。肉や卵、魚肉に熱を加えると、硬くなりますよね。たんぱく質が熱変性するんです。Falconはたんぱく質が熱変性すると、消化しにくくなると思っていました。つまり、消化器官でアミノ酸に分解できなくなると思っていたのです。むしろ、生のほうが消化しやすいと思っていました。
この本で、この疑問は一気に解決しました。
たんぱく質は熱変性したほうが消化しやすくなるんです。
読み始めたのが、ちょうど牛生肉による食中毒が問題になっていたときだったので、肉は生よりも熱で調理したほうが良いことに納得しました。
今、話題の熱ストレスたんぱく質、インフルエンザの感染、牛海綿脳症(ヤコブ病)の原因とされるプリオンの正体、細胞膜の糖鎖と次から次へとたんぱく質の話題が登場します。
動物、人間の生命現象のほとんどがたんぱく質によるものなんですね。
マシンエクササイズや水泳の後に、ペプチド・アミノ酸を含んだ飲料を飲みます。たんぱく質は、本当に大切だなあと思います。
米も実は良質のアミノ酸を含んでいます。日本人が米を食べ続けたのは、それなりの理由があったんですね。
自動車の排気ガスに含まれる窒素酸化物は、廻り廻って、イネが吸収して、米のアミノ酸になるんです。米の表面にアミノ酸がたくさん含まれるので、精米すると少なくなるみたいです。
「自動車が無かったときには、イネはどうやって窒素酸化物を吸収できたのかなあ」
鋭い質問ですね。
雷で窒素酸化物が作られたんです。空気中の放電で、窒素と酸素が化合したんです。
「だから、稲妻っていうのか」
昔の人も雷がイネの生育を助けることを知っていたのかもしれませんね。
高校で生物と化学をしっかり学んでいる人なら、すらすら読めます。Sという元素記号が何だったけ、という人には無理かなあ。DNAの塩基がアデニン、チミン、グアニン、シトシンであることを知っていれば、問題なく理解できます。筋肉がアクチンとミオシンによって動くことも知っていますよね。
「“おしん”なら知っているけど。大根飯、おもいだすなあ」
アクチンとミオシンです!
「犬の散歩にしろ、D、D、DNAにしろ、文系の人間をなめてかかっているな、あんた」
図書館に関わる人間は、幅広く知らないといけません。
「はい、はい、わかりました!」
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