July 29, 2011

犬の「さんぽ」が4類の自然科学なの?

 7月28日の早朝、放送大学の司書教諭科目を見ていました。というのも、大学の前期試験の成績処理をして、徹夜しちゃったのです。

 午前6時ごろから塩谷京子先生の「学習指導と学校図書館」の番組の中で、司書教諭の授業の場面があります。おそらく、静岡県の現役の小学校の先生たちが児童・生徒役をしている疑似授業です。全員、科白の棒読みで学芸会の児童劇のようでした。それで「ウェビング」の説明で、犬を中心に小さなテーマを図式化していました。小さなテーマにNDCの分類記号の主類を付けていました。介助犬や盲導犬を3類・社会科学にするのは、369社会福祉ですから理解できます。ブレインストーミングで「さんぽ」という意見がありました。そこで、司書教諭の先生役が、犬の「さんぽ」を4類・自然科学に分類しました。
 まず、ウェビングで、分類記号を付けるなら、「犬の散歩」を小さなテーマに取り上げるのに無理があります。子どもの発想ならともかく、先生たちが子どもの役をしているなら、疑問を持たれるようなテーマ(犬の散歩)を避けるべきです。いっそ、4類・自然科学の例として示すのであれば、犬の仲間(イヌ科)であるオオカミ、キツネ、タヌキを示して、すんなり489哺乳類と言うことで、問題ありませんでした。子どもたちも犬の仲間なら、興味がわきます。朝早く、大笑いをこらえるのに必死になり、徹夜したのに、「犬のさんぽ」が気になり、目がさえてしまいした。
 司書教諭なのに、図書館の分類がわからない実情を露呈していて、図書館の同業者として、恥の極みですね。

 それから「ももたろう」とありましたけど、9類・文学にしていました。「ももたろう」は学校図書館では「お話」でしょうがNDCに忠実に従えば、昔話で、伝説388ですね。

 ちなみに「桃太郎」を9類・文学にするなら、芥川龍之介のパロディー版の「桃太郎」があります。中学生や高校生ならば、芥川の意図が読めるとでしょう。青空文庫で芥川のパロディー版「桃太郎」が読めます。短い作品ですから、あっという間に読めます。さすがに放送大学の番組に出演した先生たちは、芥川版の「桃太郎」までは想定していないでしょう。


 6時45分ごろから気谷陽子先生「情報メディアの活用」も見ていました。
 気谷陽子さんは以前から、よく知っています。とても人柄の良い人です。気谷さんは大学図書館でレファレンスの専門家なんですけどね。学校図書館って、専門家が少ないからね、仕方ないか。。。

Posted by falcon at 00:28:54 | from category: Main | TrackBacks
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