June 27, 2010
Manet et Paris moderne
先週の水曜日、『マネとモダン・パリ』展を見に東京駅の近くの三菱一号館美術館へ行きました。すでに「ネンキン問題、浮上」で書き込みました。三菱一号館美術館は、東京駅、東京メトロ千代田線の二重橋前駅からも近く、美術館の中庭が素敵です。レストランなどが立ち並び、ランチを楽しみながら、美術鑑賞ができます。
元々美術館でなかったところですから、通路が狭く、混雑していたら大変だろうなあと思いました。Falconは、比較的空いている時間に訪れたので、気楽に楽しめました。
国内外の美術館、オルセー美術館、フランス国立図書館から集めたマネの絵画と資料が展示されていて、非常に興味深かったです。とはいえ、『草上の昼食』『オランピア』『バルコニー』『笛吹きの少年』などの大作は展示されていません。それでも、「マネがこんな絵を描いていたんだ」という驚きの連続でした。
マネの大作は、オルセー美術館で何度も見ていますけどね。
吉川節子著『印象派の誕生:マネとモネ』(中公新書)を一読されてから、美術館を訪れることを勧めます。
まるで推理小説のように、絵画からマネと当時の画家たちの交流が解き明かされます。
あのスキャンダルの真相も明らかになります。
マネはモネやルノワールらと親しくしていましたが、印象派の展覧会には一度も出品していません。たしかに描き方は印象派とは異なる描き方をしています。
この本を読んで、気が付いて、驚いたことは、大作『バルコニー』は、女流画家モリゾを含む3人の人物だけでなく、背後の暗がりに給仕をしている少年が描かれ、そのモデルがもしかするとマネの子供だったかもしれないということです。3人の人物にばかり注目していましたが、「ええ、こんなところに!?」です。
モネの作品がマネの作品と勘違いされたエピソードも掲載されています。たしかにManetとMonetでは、たった1字しか違いません。それもaとoでは、よほど注意しなければ、わかりません。
これは以前、『トリビアの泉』でも取り上げられていました。
マネをはじめとした当時の芸術家たちの交流を描いた小説があると面白いですね。平野啓一郎さんか、誰か、書きませんかね。
Comments
No comments yet