March 21, 2008

書店コミック

 図書館小説があるなら、書店小説・書店コミックもある。
 書店が舞台となるコミックで一世を風靡した久世番子さんのコミック『配達あかずきん:成風堂書店事件メモ』が書店に並んでいた。早速、即、買い。
 『暴れん坊本屋さん』のような迫力は感じられないけど、しみじみとした味わいがあり、書店はドラマの宝庫と思えてくる。このコミックは、前からFalconが気になっていた、大崎梢さんの小説『配達あかずきん』(東京創元社)を原作として描かれたものだ。番子さんも、大崎さんも書店勤務経験者だけあって、裏事情を良く知った上で描き込んでいる。いくらフィクションとは言え、経験者と当事者には強みがある。

 番子さんのコミックから離れるけど、所詮、部外者は部外者の目で、「フィクション」を荒唐無稽に描くのだろう。それも仕様が無いか(諦めの嘆息)。部外者の目もあって、いろいろな見方ができる。それを受け入れながら、正しい方向へ導いていくのが専門家の役目だ。

 『配達あかずきん』でも、『あさきゆめみし』と源氏物語が登場する。どんなお話になるのかは、読んでからのお楽しみ。推理小説、ミステリーなので、プロットは明かさないでおこう。

 番子さんは、本屋さんを辞めて、漫画家に専念しているらしい。連載中の作品も数多くあるようなので、期待したい。4月にはウンポコ・エッセイ・コミックス『番線』が刊行されるようだ。今年の4月は気になることが多すぎる!……えっ、何か?って、ええーと、まあ、それは、宜しいじゃないですか。期待のふくらむ春ですね。

Posted by falcon at 17:32:04 | from category: Main | TrackBacks
Comments
No comments yet
:

:

Trackbacks