December 20, 2007

戦火に巻き込まれた図書館:イラク

 今日の明け方、勝手に思いついた小説の概略をブログに書き、その中でイラク国立図書館を登場させた。

 今日 改めて、検索して、イラク国立図書館の惨状を知り、愕然とした。窮乏の状況で、やっとの思いで、開館して、サービスしているらしい。幸い、かなりの資料を運び出して無事だったようだが、焼失などで失った資料も多いらしい。また、アメリカ軍が接収した資料もあり、館長はアメリカに返却を要求している。
 先日、イラク国立図書館・文書館のSaad Eskander館長が「今年の文書館職員(Archivist of the Year 2007)」に選ばれた。
 館長は今年(2007)の7月まで日記としてブログ(British Libraryのサイトで英語版が読める)を書いてきたが、命を落とした同僚たちのことを食い物にしているようなので、これ以上は書き込まないとして更新を止めたらしい。

 架空の話として安易に登場させたことを恥ずかしく思う。多くの人が戦火にまみれて、銃撃に巻き込まれて、亡くなったことを思うと、平和な日本でのうのうと過ごしている自分の力の無さが口惜しい。

 『タラス:紙の戦(いくさ)』を思い切って、削除しようと思った。イラクで厳しい状況に耐えて図書館を運営している職員、利用している人たちのことを思うと、厳粛に受け止めたい。しかし、削除してしまったら、関心を持ってもらう機会がなくなるかもしれない。この記事とともに、読んで頂いて、日本人として関心を持ってもらいたい。イラクが早く平和を取り戻して、多くの人が図書館を利用できることを祈りたい。
 何時完成できるか、判らないが、できれば『タラス:紙の戦(いくさ)』を書きつづけていきたい。遠く離れた人たちのことを思って。


Posted by falcon at 22:49:50 | from category: Main | TrackBacks
Comments
No comments yet
:

:

Trackbacks