May 21, 2007

眠れぬ夜はアラビアン・ナイト

 Falconは最近、睡眠不足です。

 もうすぐ夏。体調を崩してやめていた腹筋運動を復活して、週3回はプールで泳いでいます。お腹の脹らみが減ってきたのに、体重が増えている。これはもしかして筋肉がついたのか?こんなに運動しているのに、眠れない。尤も、背泳をして、鼻に水が入って、鼻詰まりで寝苦しいのもありますけど。

 睡眠不足になる理由は、「千一夜物語」にはまってしまったからです。たまたま本屋で見つけて、面白く読んだのが、西尾哲夫著『アラビアンナイト:文明のはざまに生まれた物語』(岩波新書)でした。
 読んでもいないのに、知ったつもりになっていた『アラビアンナイト』こと『千一夜物語』でしたが、もともとは千一夜ではなかったかもしれない、さらには「アラジン」「アリババと40人の盗賊」「シンドバット」は、後から付け加えられた話だったかもしれないと、次から次へと意外な真実が解き明かされて、驚きの連続。写本を求めて、世界各地の図書館へ訪れた著者の話には興味が尽きず、まさに『アラビアンナイト』をめぐる図書館情報学、書誌学ともいえる内容になっています。口承文藝、児童文学、好色文学、世界文学への変容、日本への受容史など様々な観点から、話題が泉のように湧き出して、『千一夜物語』を読まずにはいられなくなります。



 そこで、早速、岩波文庫『千一夜物語』に手を出したのです。
 随分前に第1巻と第2巻を買ってあったのですが、第1巻の数ページ読んで、厭きてしまっていました。
 ところが、今回は違います。寝る前に読むのですが、あっという間に1時間近く読み耽ってしまい、眠れなくなってしまいます。そう、この話は、眠れずに苦しむ王様のために宮廷の女シェヘラザードが語る話ですから、眠れないわけです。
 甘美なエロスと魅惑的で不可思議なファンタジーの連続、あー、今夜も眠れない、朝になれば、仕事へ行かねばならないのに!もうだめだ。
 昼間読めば良いのに!
 ええ、わかっています。でも、夜でなければ、面白くありません。
千一夜も続くのかー。

 『アラビアンナイト』といえば、昔、テレビで見たアニメ番組『ハクション大魔王』が思い出されます。くしゃみをすると、壷の中からハクション大魔王が出てくるお話。あくびをすると、壷から飛び出てくるアクビちゃんもかわいかったなー。大魔王が魔法を使って、主人公のカンちゃんを助けてくれる。ドラえもんとのび太くんみたいな関係なんだけど、大魔王は食いしん坊で、かなり間抜けで笑えました。

Posted by falcon at 02:33:36 | from category: Main | TrackBacks
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