December 26, 2010

路上の図書館

 Amazon Franceで、Les bibliotheques de rue(bibliothequesの最初のeにアクサン・グラーヴが付く)という本も購入した。
 まだ、ちゃんと読んでいないのだけれども、1968年ごろにポーランド出身の人がパリ周辺で始めた活動で、貧しい子どもたちに本を読む楽しさ、学ぶことの楽しさを伝えるために、路上で本を提供する。フランスでは現在、80以上の「路上の図書館」が活動しているらしい。

 最初は移動図書館のことかと思ったら、鞄に本を詰め込んで路上へ持っていき、道端で読み聞かせをしたりするようだ。
 この活動、世界中へ広がっているようだ

10:59:42 | falcon | comments(0) | TrackBacks

文庫ク・セ・ジュの『図書館』

 白水社から刊行されている文庫ク・セ・ジュに『図書館』がある。アンドレ・マソンとポール・サルヴァン共著だが、現在は絶版になっている。
 2010年4月、《Que sais-je?》からLes bibliotheques(最初のeにアクサン・グラーヴが付く)の最新版が刊行されるというので、Amazon Franceのサイトで購入しようとしたら、刊行前と言うので、オーダーを保留にして打ち切っていた。12月になって、突然、ある人を通じて、フランスへ行く学生がいて、フランスの学校図書館と公共図書館について教えてほしいと頼まれて、メールで知っている範囲のことを伝えた。それで、急に思い出して、フランスの図書館に関する本をAmazon Franceで購入したら、10日くらいで届いた。その中にLes bibliothequesの最新版も含まれている。クリスマス・シーズンだからだろうか、届くのが妙に早かった。

 Les bibliothequesの最新版(ISBN9782130570646)は、Denis Pallier著で第12版である。
 2010年8月に刊行されたようで、かなり最近の出来事も叙述されている。もちろん、フランスの学校図書館BCDとCDIについても叙述されている。短い記述なので、これから論文を書くときの参照になる。
 日本語版の旧版が入手できないので、最新版の翻訳が待たれる。

01:25:14 | falcon | comments(0) | TrackBacks

December 22, 2010

意外に面白かった本

 たまたま、職場の書籍部で見つけた新書本ですが、遅読のFalconにしては珍しく一気に読みました。



 三人の論客がそれぞれの立場から、メディア・リテラシーについて論じています。

 最初に残念だった点を指摘しましょう。メディアの定義が甘いというか、明確にされていない点です。一応、初めに荻上チキさんがメディアについての定義を述べていますが、三人が共通して取り上げているのが報道メディア、より正確に言えば、報道の性格の強いメディアです。荻上チキさんがインターネットのウェブ情報を中心に「うわさ」を取り上げて、飯田泰之さんは統計情報、鈴木謙介さんは政治に関する情報について取り上げています。
 Falconがなぜ残念に思うのかは、図書館情報学の分野では、メディアを広くとらえて、世の中のありとあらゆるものをメディアと考える傾向にあります。大袈裟かもしれませんが、図書を中心にさまざまな「情報を記録して、伝えるもの」をメディアと呼び、まるで仏教の曼陀羅のように体系化しています。情報のアニミズムというか、世の中のありとあらゆるものに情報が宿るというか、情報の「汎神論」と言えます。そのため、図書館情報学の分野ではメディア・リテラシーとインフォメーション・リテラシー、コンピュータ・リテラシーが混然一体のようになっています。
 せっかくなので、この際、「私が取り上げるメディアには、こういう性質がある」とビシッと言いきってほしかったと思っています。

 今はやりの講演録を本にしたもので、初めは単なる言いっぱなし、書きっぱなしの無責任な、その場しのぎの話かなあと思って読んでいたのです。しかしながら、小粒でピリリと辛い、刺激的な内容でした。
 物の考え方、見方が変わります。180度変わるほどではありませんが、少なくとも75度は変わります。

 特にお勧めなのが、それぞれの筆者が勧める参考書です。鈴木謙介さんが勧めてくれる図書は、非常に興味があります。今、大人気のサンデル氏について言及しています。

 新書の「駆動性」を生かした好著です。
 池上彰さんの解説とともに、読んでみることを勧めます。

01:20:04 | falcon | comments(0) | TrackBacks

December 20, 2010

何回読んでも、難解!でも、惹かれる宇宙論

 村山斉氏の宇宙論にハマってしまいました。



 まず、この本。気軽に読み始めたのですが、あれよあれよとハマってしまいました。最初は読みやすかったのですが、素粒子理論になったら、ぐっと難しくなります。でも、もうそのときには、逃げ出すのは遅い。蟻地獄のすり鉢に落ちたアリ、カッコウの雛に餌を与えてしまったセッカ(鶯の仲間)のように逃れられません。

 なんとアインシュタインの特殊相対性理論、湯川理論から益川・小林理論、さらには南部博士の「超ひも理論」まで、こんなにわかって良いのかしら?と思うくらい、ずんずん脳みそに電子が、陽子が、ベーター線が、ニュートリノが、直撃します。
 もっと理解したいと思っても、難解です。



 同じ著者なので、中身はあまり変わりません。
 それでも、こちらの本のほうが、図や写真が多く、しかもカラー写真や、多色刷りの図が多いので、わかりやすい気がします。

 「でもさぁ、宇宙のことなんか理解したって、生活に役に立つの?」

 そうですよね、素朴な疑問として、それはありますね。

 村山先生は言及していませんが、素粒子理論は医療に役に立ちます。素粒子のことが明らかになると、悪性腫瘍などの治療に役に立ちます。身近な者が、今、ガンを患っています。放射線治療を始めるらしいので、いろいろ相談に乗っています。そのとき、村山先生の解説がとても役に立ちました。

 宇宙のことが、医学にも及んでゆく。科学って、すごいなあと思います。


23:53:44 | falcon | comments(0) | TrackBacks

December 16, 2010

野鳥の貴婦人スズメ、カワイイ!!

 Falconが買う本を選ぶ基準は、いくつかある。
 自分の仕事に関連している本、つまり図書館とか、情報とかね、説明しなくてもわかってもらえるよね。
 あとは、趣味に関する本、あるいは水泳に関する本とかね。
 たまたま見つけた本が、地方中小出版の本だと、萌え〜、ラブになる。地方中小出版とは、奥付を見て、出版者の住所が東京特別区以外、要するに、東京23区以外で出版されていると、主題が少々気に入らなくても、つい、心が動かされて、買ってしまう。

 その1冊が、これ。福岡市の弦書房から出版されている。



 昔、中島みゆきさんが作詞・作曲した『すずめ』という歌を、ピンクレディーのケイちゃん、増田恵子さんが歌っていた。

 スズメって、カワイイ小鳥だなあと思う。地味だと思っていると、羽の模様が意外にイケている。
 ありふれた小鳥だと思っていたら、日本では数を減らしているらしい。
 今日も、郊外の街を歩いていたら、スズメが群れていた。そして、何故か、メジロが混じっていた。スズメという鳥は、群れの中にほかの種類がいても気にならないらしい。ときどき、カワラヒワやシジュウカラが混じっていることもある。

 観察して、飽きが来ないのがスズメである。動物園で、ニホンザルの猿山で時間を忘れて、見入ってしまうように、ありふれた動物、鳥ほど、惹きつけるものがある。

 冬は餌を求めて、スズメが地面に降りてくる。観察しやすい季節になった。

23:30:22 | falcon | comments(0) | TrackBacks