June 29, 2009

ナマコで検索すると

 たった今、国立国会図書館のNDL-OPACで「ナマコ」をタイトルに入力して検索したら、生き物の「ナマコ」とは関係ない図書資料が結果に出てきた。
 キーワードを間違えたかと思い、慌てた。しかし、「ナマコ」である。うっ。
 それなのに技術、建設系の図書が多い。ナマコが建物を襲って壊したのだろうか?

 資料を良く見ると、「生コンクリート」「生講義」の資料だった。

 ナマコというカタカナで検索すると、資料の標目(タイトルだったら、その読み)で検索される。「ナマコ」も「生コンクリート」「生講義」も検索されてしまう。
 完全一致で検索しても、「ナマコ」というタイトルだけになり、
ほとんど無い。かといって、「なまこ」「海鼠」で検索しても、「ナマコ」よりは検索結果は減るが、生き物のナマコに関する資料を網羅的に検索できない。
 となれば、カタカナで「ナマコ」といれて、分類記号に「棘皮動物」の記号を入れて限定するしかない。それでも、ナマコの資料を本格的に集めようとすると、この検索方法では十分ではない。
 もうひとつの方法として、件名に「棘皮動物」「ナマコ」を入力して検索する。しかしながら、件名にどんな言葉があるか理解していないと、使えない。

 えっ、「この程度のネタを偉そうに書きこんで、馬鹿じゃないか」って!

 いいじゃないですか。ネタで競うつもりはありませんから。
 面白いネタがあったら、教えてくださいよ。
 

14:50:07 | falcon | comments(0) | TrackBacks

講義への不満へ不満

 講義アンケートの時期が来た。

 さっそく実施したところ、ごく少数であるが、講義に対する不満を寄せてきた学生たちがいた。

 「講義に遅刻してきて、内容が終わらないのはどういうことですか」

 確かに1時間目なので、平均8分程度は遅れてしまう。資料の作成をしようとすると、印刷機やコピー機が込み合っていたり、操作ミスなどで、5分程度はかかってしまう。それにアンケートを取った当日、体調を崩して、トイレに駆け込んだ。このときは10分遅れた。20分以上、遅れて講義を始めたなら、不服があって当然だろうが、8分程度で「遅刻」と断じられてしまうのは、あまりにもつらい。
 たとえ講義に遅刻しても、講義時間を大幅にOVERして講義をしたことはない。ぎりぎりまで行ったことはあるけれども、その次の2時間目があるから、OVERできない。講義時間の終了間際になると、廊下が騒がしくなり、とても講義ができる状態ではない。
 ほぼシラバス通りに進んでいるので、「内容が終わらない」というのは、不当な言いがかりである。

 1時間目なので、交通機関の遅れもあるだろうとして、学生の遅刻は気にしていない。むしろ、遅刻しても出席しようとする学生をありがたく思っているくらいである。遅刻が多いと講義内容が理解できているのか心配だけれども。
 倫理的なことで、遅刻がいいとか、悪いとか、そんなことを学生と講師が言い合うこと自体、あまり意味がない。講義時間前に行くと、それはそれで不満のもとになる。

 問題は、試験期間内に試験を行うのが気に入らないのだろう。つまり、遅刻せずに講義の内容を早く終えて、前倒しして授業時試験をしてほしいという要望だったのだろう。
 サークルの合宿があるとか、アルバイトを早くしたい、他の講義の試験やレポートが忙しい(もっとも講義を真剣に取り組んでいれば、試験もレポートも忙しくなるようなことはないはずだ)。夏休みの計画をさまざま立てていることだろう。
 試験期間の最終日に行う試験だったら、文句を言われても仕方ないが、試験期間初日に行う試験なのだ。それのどこが不満なのか!?講義時間をしっかり確保して、試験を行って、どこが問題なのだ!

 小賢しく、講師の弱点を突いたコメントだったが、本音が見え透いたものだった。

 「この書き込み、個人のプライバシーに関わるのでは、、、、、、」

 えっ、講義アンケートは匿名なんですよ!誰が書いたかなんか、わからないのですよ。まったく突き止められないのですよ!「通勤経路」まで調べられるくらい(笑)なら、苦労しませんよ。

 「ちょっと、その通勤経路のネタは古すぎない?」

 そうでしたね。もう終わったことでした。

11:29:56 | falcon | comments(1) | TrackBacks

June 28, 2009

フランスの競馬の本

 先日、恵比寿ガーデンプレイス周辺の東京日仏会館の図書室と東京都写真博物館の図書室へ行きました。

 東京日仏会館の図書室で、『フランス競馬百年史:1900−2000』という大型本を発見しました。2004年に日本語訳が刊行されたようです。
 あちこちの図書館で見かけるような本ではなく、ある意味、レア本。
 写真がきれいで、馬が生き生きしている。確かに競馬の本ですが、学術的です。
 国立国会図書館などでも閲覧できます。

 そういえば、今日は宝塚記念でしたね。泣いても、笑っても、2009年春競馬のオールラスト。どの馬が大舞台を沸かしてくれるでしょうか。

00:16:14 | falcon | comments(0) | TrackBacks

June 27, 2009

世界不思議発見で!

 今日の不思議は、エジプトのアレキサンドリア(アレクサンドリア)が舞台だった。
 もちろん、主人公はクレオパトラ(7世)、全編、古代アレキサンドリア図書館のエピソード満載だった。

 ああ、行ってみたいと、溜息つきっぱなしだった。

 アレキサンドリアと言えば、『私家版』(東京創元社)を思い出す。映画では、チュニジアのチュニスに置き換えられていた気がするが、小説ではアレキサンドリアが舞台だった。
 友人に裏切られた男がじわじわと真綿で首を絞めるように復讐をするサスペンス小説だ。

 こういう復讐は好きだ。一見、復讐とは思えない方法で、時間と手間をかけて、相手を苦しめる。この陶酔感はたまらない。肉体に痛みを与えてはならない。いかにも自分が手を下したとは思わせない。気がつかれないうちに、相手を窮地に追い込む。
 しかしながら、実行するには知性と忍耐力が必要となる。力任せの復讐でないからだ。それに良心と言う気の緩みがあってはならない。

 だめ、だめ、霊の存在を信じている自分には無理だ。
 結局、霊とはエチカのことなのだろう。

23:15:05 | falcon | comments(0) | TrackBacks

そもそも百科事典の項目をまる写しするものか?

 今日は午前中、情報メディア学会の総会に参加して、岡本真氏の大変興味深く、しかも有益で、面白い語り口の講演の最中に抜け出して(岡本さん、ごめんなさい!ムカッときたでしょうね)、東京都立図書館へ直行して、むすびめの会で、横浜市のライブラリーフレンドの活動についての報告を聞くという、図書館関係の集会のはしごをしてきた。

 『心霊写真』は就寝前のお楽しみで読んでいるのだが、昼間の移動の間は『ウィキペディア革命:そこで何が起きているのか?』(岩波書店,2008)を読んでいる。フランスの作家、ジャーナリストたちが書いたためか、またお堅いイメージの岩波書店のためか、あまり世間の注目を集めていないが、大変興味深い。
 まだ読み切っていないので、書評にならないが、途中までの観点を示すことくらいはできるし、世間から許されると思う。

 序論はウィキペディアへの呪詛から開幕する。匿名性のために記事に責任を持たない、掲載されてから一定期間、誤りを放置している、利用者は信用しきって、無批判でコピー・アンド・ペーストを繰り返すと、畳みかけるようにウィキペディアを批判する。その一方で、信頼性の高い百科事典を何故、参考にしないのかと、従来の叡智の結晶であるブリタニカなどの百科事典を擁護する。しかしながら、執筆者の全員がウィキペディアを非難しているわけでもなく、厳密な統制機関がないにしても、匿名制のもとで、削除・編集を行い、誤謬を訂正することを試みている点を評価している執筆者もいる。

 途中まで読んで、一歩引いて考えたが、そもそもレポートや論文で百科事典の内容を引用文献、参考文献とするか?疑問に思った。Falconにとって百科事典は辞書に近く、単に意味や概念を調べる程度に使う。引用、または参考にするならば、百科事典に掲載されている単行本・雑誌論文を読む。
 ウィキペディアも意味を把握する程度に使うので、そのまま書き写す、あるいは引用に使う気にはなれない。
 どうせなら、他のサイトのページを参考にする。複数のサイト・ページで確認する。
 いずれにせよ、ウィキペディアも、百科事典も、信頼性が高いとしても、引用はする気がない。まして、まる写しはできない。
 『ウィキペディア革命』の中で、ある教員の考えを紹介している。「ウィキペディアで解決がつくような課題は出さない」という考えに賛成票を投じる。百科事典で答えが出るような「図書館クイズ」でお茶を濁すような総合的な学習の時間も馬鹿馬鹿しい。学習指導要領で短縮されても当然だ。これはウィキペディアの問題でなく、利用者である児童・生徒を指導する教員の能力が低いだけと思いたい。

 雑誌論文や図書のほうがはるかに面白い話を見出すことができる。ウィキペディアや百科事典、辞書は、その入り口にすぎない。
 しかしながら、その入り口を軽視してはならない。なにしろ、入口がなければ、「部屋」に入れない。

20:49:25 | falcon | comments(0) | TrackBacks