November 30, 2007

やっパリ、本が好き!

 つらい東京の通勤地獄、ぼーっとしていると、何が起きるか、分からないし、冬になると、通勤客が着膨れして、ますます押しくら饅頭。
 そんな通勤地獄を解消してくれる本を発見!こぐれひでこ絵と文『パリを覗こう:路線バスで巡る旅』光文社。
 こぐれひでこさんの元気の出る文章と素敵なイラストで、ストレス解消。一応、話はパリを巡るバスの旅なんだけれども、電車を降りて、改札を出た瞬間、「ここはレ・アールかな、リヨン駅かな、バスティーユかしら」と思わず、錯覚してしまう。冬の東京の陰鬱な朝の空も、パリの空と思えば一気に華やぐ。
 「ちょっと待った!あのさ、私たち、パリに行ったことないもん!良いわよね、パリに何回も行ける人は!プン、プン(怒)」
 ゴメン、ゴメン、別に自慢したいわけじゃないけどさ。本当に錯覚したんだよね。

 それから、雑誌『+DESIGNING』vol.8 2008.1で、「目くるめく本の世界。」を特集している。本好きの人には、たまらない情報が満載。これは永久保存版です。図書館の話があまりないのが残念ですが、とにかく本の装丁からつくり方まで、こんなに詳しいのは久しぶり。これも寒空に震える心を温めてくれる。定価が1890円で単行書なみの値段。でも、それだけの価値は十分ある。それ以上ある。
 それにしても、まだ11月だというのに、雑誌は、もう2008年の1月ですか、一年わけないですね。そして、あっという間に、『失われた時を求めて』になってしまいます。
 立ち読みでは満足できませんよ。この内容!
 

01:01:55 | falcon | comments(0) | TrackBacks

November 26, 2007

大学生がバス停で列に横入り!ついに堪忍袋の緒を切った

 これまでも度々、高校生、大学生のモラル低下について書いてきた。
 もはや、モラルとか、倫理観とか、カッコイイ問題ではない。

 Falconは週1回、ある大学の近くのバス停から乗る。そこの大学生だけでなく、併設した中学校、高等学校の生徒たちも、そこのバス停を利用する。ここのバス停は、列で待っていると、頻繁に割り込み、横入りされる。

 数週間前の横入りは手が込んでいた。列に並んでいた高校生が、後ろからやってきた友人たちに声をかけられたので、列を離れた。そのまま列の後ろに並ぶのかと思ったら、4人くらいの友人をつれて元の位置に戻った。見張っていた学園の警備員の人が、即座に注意したが、並んでいて列から離れた高校生は「私がここに並んでいたんです」と主張していた。確かに、その子は並んでいた。だが、つれてきた4人は、20人以上も並んでいた順番を無視して、割り込み横入りしたのだ。警備員の人が説得して、5人を後ろに並ばせた。

 今日の夕方、例のごとく、大学生が横入りしたので、積年にわたっていた不満に耐え切れず、堪忍袋の緒を切った。
 「おい、君たち、横入りしただろう。後ろに並べ!」
 「えー、横入りしてません!」
 「後ろに並べ!」
 「ウルセーナ!、ダマレ!」
 「なんだとー!」
 Falconが凄んで、やっと後ろに並んだ。

 大学関係者、学園関係者に告ぐ、これでも、学生たちを擁護して、注意した教員の落ち度としますか?教員を「人格破綻者」と断じますか。
 みなさんは、「金づる」を失いたくないから、授業アンケートして、学生たちに阿(おもね)るんですよね。

 春の頃だった。ここの学校の学生たちと生徒たちで満杯のバスに、Falconは乗っていた。途中のバス停で、小学生ぐらいのダウン症の子どもが乗ってきた。そのとき、ある大学生が「ああ、ダウンちゃんだあ」と言った。「あの子、ダウンちゃんだよ」と繰り返す。聞くに堪えない甲高い声で、指をさす。Falconは、その大学生を睨んだ。気が付いたらしく、睨み返してきた。注意したかった!注意したかった。このときは我慢した。

 多くの優れた生徒たち、大学生が在学している学園である。ほんのわずかな生徒たちと学生たちが、最悪の状況に追い込んでいる。

 もはや、学力入試は必要ない。それよりも、モラル入試をするべきだ。もし、こうした大学生たちがAO入試、指定校推薦入試などの面接で入学だとしたなら、大学の入試の担当教員は何をしていたのだろうか。社会のルールを守れない子どもたちを、野放しにしてよいのだろうか!「金づる」を甘やかす大学、この先どうなるのか。

 こんな日本に誰がした!これが「美しい日本」と言えるのか!

22:07:38 | falcon | comments(0) | TrackBacks

Flickrって、知ってる?

 ユーザーがディジタルカメラで撮影した映像を投稿して、公開して共有するサイトです。

 http://www.flickr.com/

 写真にはTagというキーワードが付いていて、これを使えば関連する写真の検索ができます。その他、色々な機能があるので、もっと活用しましょう。ある意味、映像データベースです。写真家ごとのツリー構造になっています。検索するときに気をつけてください。
 これは有益だと思います。ただし、性的な映像も少なくありませんので、学校図書館、学校教育で使用するときには、十分に注してください。言語は英語のほか、繁体字中国語、韓国語、オランダ語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語に対応しています。残念ながら、日本語には対応していません。
 Falconのお気に入りは、当然“Library”です。
 夜、興奮したり、意気消沈していたりするときには、景色の美しい写真を見て、眠るようにしています。ちょっとした気晴らしにも、どうぞ。
 あっ、そうそう、著作権にも気をつけてくださいね!

01:00:48 | falcon | comments(0) | TrackBacks

November 25, 2007

大学院?それとも「養老院」?

 大学院に高齢化問題が押し寄せている!

 Falconの身近な人で、退職後、大学院に通った人、いまでも通っている人がいるので、当り障りがあるので、記事にするのを避けてきた。でも、ちょっとボロッと書き込んだけれども。やはり、はっきりと言おうと思う。
 今は大学院は、20代から30代の若者だけではなく、退職後の高齢者も多く「入院」している。退職後の高齢者は、時間もあり、たっぷりとは言わないまでも退職金を抱えているから、入学金、学費は、若者に比べれば、気兼ねなく払える。実は、大学院を運営する大学当局は、貧乏でニート間際スレスレの若者よりも、時間もお金もある「ゆとり」ある高齢者をターゲットにしている。
 しかも、実際に専門職についていた高齢者は、経験も豊富で、大学院を修了した後、大学の非常勤講師にピッタリな条件を兼ね備えている。語弊はあるが、高齢者の「リサイクル」教員である(念のため、「リサイクル」から「ゴミ」を連想しないで頂きたい。知的な人的資源のリサイクルと捉えていただきたい)。さらに、高齢者は専任の大学の先生になることを望まないだろうし、仮になったとしても、早期退職して2年間の修士課程を修了すると、大学の先生の定年も65から70歳だから、長くて5年で退職する。非常勤でも長続きはしない。ちょうどいい、老後の楽しみ、人生の花道なのだ。大学側としても、人件費を減らそうと努力している最中なので、できれば一時しのぎの非常勤講師で雇いたいところで、両者の利害関係、というより、利得関係が成立している。でも、表向きは「高齢者でも学べる生涯学習社会を目指して」というスローガンが高々と掲げられて、両者の利得関係は隠蔽される。
 ということは、大学院に貧乏でフリーター予備軍の若者は望まれていない。ここでも、若者は不利を蒙っている。高等教育の制度の構造的問題を指摘するなら、この点を取り上げるべきだった。
 学生に人気のテレビ局、新聞社、出版社で退職したあるいは記者をしていた人が、大学院を修了して、メディア・コミュニケーション学科や情報メディア学科の非常勤講師になったなんて話をよく耳にする。学生は、そういう先生となら、就職のときにコネクションが取れると思い込みやすい。なので、結構、講義は人気がある(Falconは、別に羨んではいないけどさ)。

 学生に人気の企業、マスコミ関係の退職者が講師になるのは、大学、学生にとって、実に好都合で、これからも期待されると思う。
 しかし、全ての分野で、大学の講師を高齢者が務めるというのは、あまり望ましいこととは言えない。
 以前、ビートたけしさんがテレビ番組(テレビ朝日「TVタックル」)の中で、「大学の先生は30代くらいのバリバリの最先端の研究をする人で、小学校の先生は年季の入ったオジイサン、オバアサンのほうが良いんじゃないか」と言っていた。確かに一理あるけれども、優等生的な答えを述べたい。
 大学の講義は、実社会へ羽ばたく若者にとって役に立つことを伝えなければならない。学生には、古くて確かな知識と経験も大切かもしれないが、新しくチョッと危険な技術と情報も必要だ。30代から40代の尖がっている研究者が学生たちを導いたほうがよい。それを50代から60代の大家の先生が支えてゆくのが、理想的な大学教育だと思う。
 たけしさんの意見のように、小学校はオジイサン、オバアサンばかりでは、元気のいい子供たちの相手はできない。ほどよい年齢構成が望まれる。

 実は、大学院院生の高齢化問題を、『高学歴プア』に期待して、読んでいた。とうとう最後まで読んだが無かった。この問題も取り上げて、もっとバランスよく書き上げたなら、やんややんやの喝采だったかもしれない。あの書き方では、○号取得した者たちの僻み節でしかない。

18:03:54 | falcon | comments(0) | TrackBacks

November 24, 2007

失われた時を求めて

 待望!『失われた時を求めて』のBD(バンド・デシネ:フランスのマンガ)の邦訳版が刊行された。

 Falconが大学院の入学試験を受けたときの第2外国語の問題文が、『失われた時を求めて』第一巻の『スワン家の方へ』の冒頭の部分だった。
 外国語の試験。既に英語の問題で大半の時間を使っていた。残された時間が無い!いくらフランス語を学んできた(仏検3級を取得していた)とは言え、じっくり訳すには時間がかかりすぎる。あー、神様と思った瞬間、ひらめいた。一週間前に読んだ『失われた時を求めて』の、主人公が眠れずに過ごす部分と判明した。そこで、全文を訳すことを諦めて、

 マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』第一巻の『スワン家の方へ』の冒頭の部分

 と、答案用紙に書き込んだ。

 不合格になっても良い。こんないい加減な解答で合格なんかするはずない。もう、このときは自棄だった。落ちても良かった。やるだけ、やった。ここの大学院の試験を受けることができただけでも満足だった。地平線に沈む夕日が胸に染みた。

 合格通知が届いた。

 『失われた時を求めて』にはアツイ思い出がある。
 今の大学院入試は、こんなに難しいことはないだろう。ある国立大学法人の大学院は落ちるのが難しいらしい。

 これまで、何度か、『失われた時を求めて』は映画化された。
 『スワン家の方へ』は、『スワンの恋』として映画化された。主人公スワンがジェレミー・アイアンズだった。男色家の貴族シャルリュス男爵の役がアラン・ドロンで、コミカルに演じていた。アラン・ドロンが主人公のスワンを演じても良かったなあ。ヴィスコンティ監督が、アラン・ドロンを主人公にして描きたかったという噂もある。
 最終巻『見出された時』も映画化された。エマニュエル・ベアールとカトリーヌ・ドゥヌーヴが演じている。プルースト役の人が、本人が演じているかと思うほど、本人の写真に似ている。製作はアメリカの俳優ジョン・マルコヴィッチ。あのマルコヴィッチと思って、ビックリした。才能のある人はなんでもできると思う。

 マドレーヌを口に含んだ瞬間に思い浮かぶ過去の時。
 Falconにとっても、大学院以降の“失われた時を求めて”を考えてみたい。

22:45:50 | falcon | comments(0) | TrackBacks