June 19, 2012

いつまでもデジと思うなよ

 岡田斗司夫さんと福井健策先生の対談『なんでコンテンツにカネを払うのさ?:デジタル時代のぼくらの著作権入門』(阪急コミュニケーションズ,2012)

 

 この本、無茶苦茶、面白い。

 コンテンツ業界と著作権に関する、ある程度の知識が必要ですが、著作権に関しては福井先生の本を読んでおけば、バッチリです。

 著作物をタダで使えるようにしたほうが良いのか、著作権料を「課金」するべきなのか、今日の最大の課題かもしれません。

 公立図書館は閲覧、貸出に関して、無償です。思えば、著作者にとって、本来、著作が売れていれば、著作権料が手にできるのに、タダ貸しされているため、著作権料が得られなくなります。著作者からすれば、図書館は作品の金銭的な価値を台無しにしてくれる、いわば敵のようなもの、しかも公権力と税金で運営されています。1冊買って、みんなで回し読みしているのですから。

 「ご著書を新古書店で見つけたら、買いますね」と掲示板に書き込んだ人に対して、あり、じゃなくて、ある作家が激怒したという話、知っていますよね。作家は作品の金銭的な価値=著作権を守りたかったのでしょう。それならば、『図書館の自由に関する宣言』にこだわるのは、残念ながら矛盾しています。『図書館の自由に関する宣言』の目的は、図書館の「資料」を守ることであって、作品の金銭的な価値や、ましてや作家の財産、生命を守ることなどに及んでいません。

 「いつまでもデジと思うなよ」
 ちょっと思わせぶりのタイトルでしょ?
 深い意味はありません。「いつまでもデブと思うなよ」をパクってみたかっただけです。
 岡田斗司夫さんって、この本読むまで、伊集院光さんとマツコ・デラックスさんを足して2で割ったような人と思っていましたが、とてもおもしろい考えをする人です。

 「伊集院光とマツコ・デラックスを足して、2で割っても、ツッコミ専門のデブじゃないよ!」

 そうでしたね。
 でもさ、岡田斗司夫さんって、やせたら、結構、カッコいいオッサンですね。この本の中に岡田さんと福井先生の写真がありますけど、2人とも渋くカッコイイ。

 いつまでも電子書籍じゃないかもしれません。
 だって、電子書籍って、所詮、電気が無ければ使えませんからね。原子力発電所の再開が厳しく、化石燃料もいつまで使えるかわからないのに、電子書籍なんてネ。

 「じゃ、どうすればいいのさ?」

 紙の資料を見直す必要がありますね。

 「なんだ、ありきたりの結論か!」

00:29:56 | falcon | comments(0) | TrackBacks