December 24, 2012

それでも司書教諭は必要である:学校図書館にコペルニクス的転回

 12月23日の読売新聞に司書教諭を見出しにしたフォーラムの記事が載っていたので、内心、(読売新聞にしては、風向きが変わったなあ)と思いつつ読んでみた。というのは、読売新聞は学校司書擁護の記事が多く、司書教諭を前面に出すことは無い。

 初めに北海道の北広島市立図書館が市内の小・中学校の学校図書館に団体貸出して支援している例が紹介されている。熱心な活動であることは理解できるが、別に珍しい事例ではない。ほかの地域でも行われている。学校図書館の蔵書が少ないから、公共図書館で支援しましょうという安上がりな行政支援である。北広島市の例が悪いと言っているのではない。公立図書館が熱心に活動するのは良いけれど、これではいつまでたっても「学校図書館が発展途上国のままで」、公立図書館の支援なしでは成り立たなくなる。つまり、学校図書館にはいつまでも授乳が必要であり、「成長しない有機体」のままである。

 で、肝腎の司書教諭については、明確な定義もなく、「学校司書との役割分担」程度の話で、お茶を濁している。大学の先生とは言え、残念ながら専門家でない人の発言だから、責め立てることもできない(大学の先生なら、発言に責任を持ってほしい!)。やはり、読売新聞らしい、どっちつかずの論調で、期待した自分が馬鹿だった。

 フランスのドキュマンタリスト教員ような存在は夢のまた夢にしても、地球(=学校司書)が中心で学校図書館が運営される天動説ではなく、太陽(=司書教諭)が中心で学校図書館が運営される地動説でなければならない。
 しかしながら、「学校司書が専門家で、公立図書館が学校図書館を支援する」というのは、もはや宗教の信条ようになっていて、それを批判する者は異端とされて、迫害を受ける。そんなことは法律には書いていないが、憲法を改正して、軍隊を置こうなんて主張する首相の政権が、国民の真意を受けて、誕生するのだから、ガリレオのように迫害されても仕方ない。

 あっ、そういえば、アメリカの民主党は日本にとって迷惑な存在であることを忘れてはならない。いかにもオバマ大統領は「平和的」な印象がある。それは確かに共和党のブッシュ父子大統領のように、世界中を血眼になって火種を探して戦争を引き起こす狂信的な行為はしない。オバマ政権はアメリカ国内の軍事費を削減して、軍備縮小をめざしている。
 問題はアメリカ国内の軍事費を削減する代わりに、国外の軍事基地に関しては、つまり日本の米軍基地については、駐留している国に「思いやり予算」を要求している。実は共和党政権のときは「思いやり予算」を要求してこない。アメリカ国内の軍備拡張で、軍事費が潤沢になり、日本に無心することはない。
 沖縄で米軍兵による暴行事件は跡を絶たないが、1995年の少女暴行事件のときはクリントン民主党政権であったことを思い浮かべてほしい。民主党政権は戦争をしないので、軍紀が緩み、暴行事件が多発する。思いやり予算を増額しているのに、暴行事件が増えるというのはトンデモナイ話である。日本を馬鹿にしている。
 だからといって、日米地位協定の改定に向けて、自衛隊を軍隊化するというのも日本国民を愚弄している。

 軍隊ごっこは、あくまでも小説の中だけにしてほしい。

02:30:17 | falcon | comments(0) | TrackBacks