July 09, 2011

宇宙発電?

 先日、深夜に放送されているNHK教育の高校セミナー地学を見て、目からうろこが落ちたというか、目玉が飛び出て、鬼太郎の親父になるくらい驚いた。
 地学には、地形学・地質学、気象学・海洋学、天文学と幅広い分野があるが、深夜放送の番組は、今、気象のことを取り上げている。この回は、地球に降り注ぐ太陽エネルギーのことを取り上げていた。
 まず、「なるほど!」と納得したのが、地球に降り注ぐ太陽エネルギーを面積あたりで計測するとき、地球のどこの面積で測るかであった。「地球の全体の表面積」「地球の半分の表面積」「地球の断面積」のうち、どれか。正解は「地球の断面積」。赤道付近では太陽のエネルギーは真上から当たり、極地方では斜めから当たる。太陽のエネルギーが直接、真上から当たることを考えると、断面積で計算しなければならない。
 太陽からの熱エネルギーと地球から放出されるエネルギーは計算すると、ほとんどプラスマイナス0。では、二酸化炭素などによる温室効果とは本当のところ、どうなのか。疑問が生じる。それに、空気中に含まれる二酸化炭素の量の割合は0.2%。現代社会、たしかに車や火力発電所、工場から放出される二酸化炭素の量が多いことは確かだが、新聞などのメディアの報道で「地球温暖化=二酸化炭素増大」といわれているだけで、まともに考えたことが無い。今度の原子力発電所の事故で、単位を知らないことの恐ろしさを痛感した。科学的知識がないために、むやみに驚いたり、怯えることに陥った。メディアが報道することを正確に理解することも大切だが、本当はどうなのかと科学的根拠に基づき、実証的に考える必要がありそうだ。

 それでね、さらに驚いたのが、人工衛星を飛ばして、太陽光を吸収するパネルを広げて、太陽光のエネルギーを電気に変えて、それをマイクロ波、またはレーザー光に変換して、地球に送電する計画がJAXAで進められていることである。宇宙空間なので天候に左右されず、大気にエネルギーを吸収されたり、光が散乱する心配もない。地球の影にならなければ、24時間の送電も可能で、中型の原子力発電所1機分の電力が供給できるという。
 番組では、詳しく紹介されなかったが、開発に膨大なコストがかかり、故障した場合、簡単には修理できないし、修理に当たる作業員が宇宙の放射線で被ばくする危険もある。宇宙空間に散乱し、浮遊する「宇宙ゴミ」が衝突する危険性は極めて高い。
 JAXAでは実用化を2030年頃としているようだ。
 この時期、物凄く重大なテーマだと思った。恐るべし、高校セミナー地学。学校の勉強を侮ってはいけない。学校では、社会で役に立つことを学んでいる。
 解決するべき課題はたくさんあるが、一刻も早く、宇宙発電の実用化に取り組んでほしいと思う。蓮舫さんも、枝野さんも、いくらなんでも、宇宙発電までは仕分けで廃止するわけ無い。
 原子力発電所の建設、再開よりも、原子力に代わるエネルギーを活用する技術の開発に、日本は取り組むべきだ。
 節電対策で、連日、暑さと湿度でへとへとになり、気分も萎えそうになっていたが、明るい未来が展望できて、シャキッとして、爽快な眠りについた。

23:43:59 | falcon | comments(0) | TrackBacks