June 13, 2011

アマリリス

 これは実家の母が育てているアマリリスです。二十年くらい前に弟が園芸会社の人とゴルフをして、賞品として球根を貰ってきたものです。
肥料を与えて育てたら、毎年、大輪の花を咲かせます。そのうちに球根がどんどん増えて、何回も株分けしました。
 いつもの年なら、5月のゴールデンウィークのころに花を咲かせますが、今年は寒く、6月になってから花が咲きました。
 弟がもらってきて花が咲くまでは、可憐で、小さな、どちらかと言えば、か弱そうな花を想像していました。ところが生命力溢れる逞しい花が咲くではありませんか。父と母は、「私たちとどちらか長生きするかね」と花に向かって呟いています。

 アマリリスといえば、falcon には辛い思い出があります。
 小学校の音楽の教科書に載っていた「アマリリス」で、たて笛、リコーダがうまく吹けなくて、毎日のように音楽室で、音楽の先生に叱られながら、笛を吹く練習を放課後させられたのです。家で練習したくても、家族にうるさいと言われるので、できませんでした。何度か練習するうちに1小節、2小節と続けて、吹くことができましたが、クラスのみんなと一緒に吹くとなると、ワンテンポ遅れてしまいます。自分ひとりでコツコツやっているときには、上手にできるのに。
 今思えば、Falconは、体育とか、音楽とか、実技で、人と同じように、テンポを合わせて、何かをするのが苦手でした。常に人よりも先んじていないと、自分の力が発揮できなかったのです。今、水泳で人並みに泳げるのですから、まったく能力がなかったわけではないと思います。多少不自由を感じることはあっても、何もできなかったのではありません。今では持久力も同年代の人の能力以上にあります。
 この深紅のアマリリスを見ていると、辛い思い出を塗り替えてくれる気がします。
 




00:30:19 | falcon | comments(0) | TrackBacks