April 01, 2011

震災復興を祈願!上野大仏の不思議

 3月最後の日、上野の国立西洋美術館のレンブラント展を見に出かけました。美術展は見に行こうと思ったときでないと、見損ねてしまうからね。
 ルーブル美術館所蔵の妻を描いた肖像画など油彩画の名品が少なくないけど、半分以上が版画でした。版画の手法や素材、絵画・版画では面を描くもののことを「支持体」と言いますが、これらについての解説があって、飽きなかった。支持体とは、カンヴァス(布)とか、木の板、版画だったら、西洋の製法で作られた洋紙(17世紀は綿花から作られた)、和紙、中国紙、ヴェラム(子牛の皮)などで、つまり、図書館情報学ではメディアと呼んでいるもののことです。領域が違うと用語が違うなあと思いました。版画のステートとは、一度発表した作品の原画に手を加えたもののことで、図書館では版と呼んでいますね。レンブラントが日本の紙、和紙を珍重していたことがわかり、意外に面白かったです。でも、油彩画を期待してたので、版画が多く、最後のころにはちょっと食傷気味になりました。

 ところで、すっかり「おばあちゃんの原宿」で親しまれている巣鴨のとげぬき地蔵、曹洞宗高岩寺は、もともと下谷、今の上野駅の近くにありました。明治時代に今の巣鴨に移転したのです。

 で、東京地方もここ数日、やっと暖かくなって、桜のつぼみがほころび始めましたが、今年は東北関東大震災のため、桜祭りは中止になり、桜の花見の宴会は控えるようにと指示がされています。

 いつもだったら花見客で賑わう上野のお山も寂しい春になりました。

 4月1日は休園していた上野動物園が再開されます。中国からやってきたパンダ2頭が公開されます。上野動物園の隠れたアイドル、ハダカデバネズミ、ハシビロコウ、アイアイたちも、手ごわい強敵が現れて、ハラハラしているでしょう。

 上野のお山のひそかなアイドルと言えば、上野大仏です。タモリ倶楽部などで紹介されて、存在は知っていたのですが、今回初めて参拝しました。上野大仏は江戸時代に造られて、幾度も頭が落ちて、修復されましたが、太平洋戦争の時に武器調達のために金属の供出で身体が無くなり、顔だけになってしましました。火災や災害で4回頭が落ちたのですが、そのうちの2回が地震です。安政江戸地震と関東大震災です。落ちても復活を遂げるので、今では合格祈願・就職祈願で訪れる人が絶えません。これからは震災復興祈願ですね。Falconは上野大仏に震災・津波で亡くなった人の冥福を祈り、被災地の復興を願いました。

 御徒町・アメ横のあたりをぶらぶらしたら、厄除け・摩利支天を見つけたので早速お参りしました。摩利支天は仏教の守護神・天にあたります。体力・気力の神様です。最近、気力が無くなってきたので、ここでも祈願しました。東京は街中に突如、神社やお寺が登場します。正確には徳大寺という日蓮宗の寺院です。
 いろいろ役を任されるので、「役」除けしています。

 上野広小路から地下鉄に乗りました。
 上野広小路は明暦の大火以降つくられた火除け地の一種です。意味は異なりますが、機能としてはファイヤーウォール(防火壁)と同じです。幕府の防災対策なんですね。

 そうそう、このあたりが黒門町です。黒門町と言えば、伝七捕物帳でお馴染み、岡っ引きの伝七親分です。テレビで中村梅之助さんが演じた伝七を思い出します。最後の決め台詞、よっよい、よっよい・・・・よい、目出てえなと、原発の問題も解決してくれると良いのですが。

02:36:44 | falcon | comments(0) | TrackBacks