February 19, 2011
やーわがんじゅー
先日、久しぶりに中学・高校時代の同級生に出会った。「たしか、中学時代は弱弱しかったよな。どちらかといえば影が薄いというか」
そのとおりで、スポーツは大嫌いで、小学校4年生のときに宮澤賢治の『よだかの星』を読んで以来、肉類をほとんど食べなかったので、ひょろひょろしていて、気の弱そうな子だった。
「それにしても、元気良いよな、アフリカのチュニジアへ行ったり、ヨーロッパにも行ったりして、仕事しているんだからな」
十進分類法を考え出したメルヴィル・デューイ(1851-1931)も、スポーツは苦手で、当時、スポーツが盛んだったアマースト大学に入学した時の健康診断で、「大学卒業するまでには死ぬかもしれない」と医者に言われたという。ところがメルヴィル・デューイは80歳まで生きながらえている。スポーツが苦手だったという逸話に親近感がわく。
ちなみに、アマースト大学はリベラルアーツの大学として知られて、日本ではあまり知られていないが、卒業生には新島襄、内村鑑三がいる。また、『ダヴィンチ・コード』の作者のダン・ブラウンも卒業生の一人である。
沖縄の方言のことわざに「やーわがんじゅー」がある。「やーわ」とは「柔らかい」「弱い」という意味で、「がんじゅー」とは「頑丈」「元気」という意味で、「弱弱しく見えても、元気で丈夫な」人を意味する。本土のことわざでも「痩せ頑丈」というのも似た意味である。
メルヴィル・デューイは、特に晩年、規則正しい生活を送ったという。体の弱い人間は無理せず、マイペースで生きるので、意外と長生きなのかもしれない。デューイほど長生きできるか、わからないが、「やーわがんじゅー」で生きていこうと思う。
01:10:35 |
falcon |
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