June 26, 2010

私は非国民ですか?

 ああ、迷惑ですね。

 サッカー・ワールドカップ!

 日本対デンマーク戦を口実(?)に、講義をサボる、講義中に居眠り、発表の内容がイイカゲンな大学生が急増。

 大学の講師をバカにするんじゃないぞ!

 大学生諸君、君たちの人生に、たかが玉蹴りがどんなに重要なんだ。

 そんなに見たいなら、録画して見ろ!

 私が口出すことではありませんが、学校を休ませて、南アフリカまで一家総出で出かけている家族がいるそうです。小学校と中学校は義務教育でしょ。親がサッカーに夢中になって、子どもを学校に行かせない、これって国民の義務に反していますよね。

22:28:07 | falcon | comments(1) | TrackBacks

ネンキン問題、浮上!

 水曜日に仕事を終えて、『マネとモダン・パリ』展を見に東京駅の近くの三菱一号館美術館へ行きました。

 その帰り、丸の内オアゾの○善に立ち寄り、ネンキンの本を買いました。ネンキンといっても、長妻厚生労働大臣の出番ではなく、粘菌のことです。南方熊楠が研究したという不思議な生物です。
 アメーバのように縦横無尽に動くかと思うと、環境が悪くなれば胞子を作る。カビやキノコとは違うし、バクテリアの仲間でもない。一応、細胞に核のある真核生物で、ある時は動物のように動いて食べ物を捕食して、ある時は菌類のように胞子を作るのです。動物と植物に分けてしまう二界説では、説明できない生物です。
 生物学の話が続くかと思えば、数学、物理学の話へあれよあれよと導かれます。単細胞である粘菌の行動(?)が、意思(?)を持ったものなのかを解き明かしてゆきます。粘菌は餌があると、餌を捉えようとして体を伸ばし、さらに出発点とその餌までを最短距離の管でつなぎます。そういえば、『たけしのコマ大数学科』で取り上げられた「スネルの法則」も出てきました。

 スネルの法則って、拗ねるの法則?

 もう〜、解ってくれないんだから、イヤ、イヤ!

 その拗ねるじゃなくて、数学の問題なんです。海で溺れる人をライフセーヴァ―(救助員)が助けるとき、最短時間の最短距離を導く問題です。浜辺を走ったほうが速いのですが、距離が長くなり、海を泳いだほうが遅いのですが、距離が短くなります。粘菌にとっては暗い所ならば安心して動けるのですが、明るい所は光を浴びると体内に活性酸素が発生するので危険なのです。長方形の培養地で対角線上にある餌に到達するには、暗い所と明るい所を通過しなければならず、その場合、どのように行動するかが問題なのです。この問題を解くのがスネルの法則です。これは光の屈折率を解く問題でもあります。著者が探求しているのは、生命活動の根源は物理現象ではないかという深遠な問いです。
 さらに心理学、情報学の問題にまで肉薄します。



 やがて、生命とは、知性とは、まさに哲学の問題にまで到達します。

 実は、この本を読んでいて、忘れ物をしたり、電車で降りる駅を乗り過ごしてしまって、遅刻したりと、夢中になりすぎていました。まさにネンキン問題です。
 でも、あっというまに読み終えました。

 

19:50:12 | falcon | comments(0) | TrackBacks