November 14, 2009

「図書館」の壁崩壊の危機

 ニューズウィーク日本版2009年11月18日号では、「本と雑誌と新聞の将来:活字メディアの未来」を特集に掲げている。

 悲観すべきか、楽観すべきか、それが問題だ。

 もうすでに、千代田区立図書館では電子図書の貸出を始めている。貸出期間中は家のパソコンで本が読める。

 新聞の最新の情報はネットでほとんど読める。紙で読むのと、ネットで読むのは、体裁は違っても、内容に差はない。紙だと訂正がしにくいが、ネット情報は訂正可能である。

 いまだに「インターネットの情報は信頼性がない」とぼやいている人がいるが、編集に時間をかけていない垂れ流しに出版された図書の情報も信頼性に欠ける。つまり、ネット情報でも図書の知識・情報でも、信頼できるものは信頼できるというだけで、メディアが違うからといって、信頼性の優劣は決められなくなってきている。要は、発信者が信頼できるか、だけである。

 辞書も、百科事典も、ネットで調べる時代になってきている。今は詳細で信頼性のある情報を掲載する辞書や百科事典は有料のものも多いが、いずれは低コストになる。紙の辞書・百科事典が古くても、ネットの辞書・百科事典で調べて、比較検討すれば、情報活用教育の一環になる。

 すでに書いたが、医学系、理工学系の研究者は、大学図書館へ足を運ばない。電子ジャーナルは、研究室、自宅で読める。もはや、大学図書館は形骸化している。

 10年後、15年後、メディア革命によって図書館の壁は崩壊しているかもしれない。

12:28:45 | falcon | comments(0) | TrackBacks

図書館党宣言

 もうー、こうなったら、日本図書館党を結成して、1議席でも良いから、議席を確保するしかないかもしれない。そして、与党・民主党と連立する。

 直近の国政選挙は、参議院選挙。

 票の獲得率が低そうだけど。

00:57:15 | falcon | comments(0) | TrackBacks

まず学校図書館の蔵書から

ひかりさんのコメントへ

 読売新聞10月13日朝刊1面に、文部科学省の2007年度社会教育調査(10月12日発表・中間報告)の概要で、小学生が(公立図書館で)借りた本は平均35.9冊だったことが掲載された

 小学生の読書活動が盛んになったというが、手放しに喜べることなのか。
 いくつか想定できることを述べてみよう。

 1.不況で、保護者が子どもに本を買い与えることが難しくなり、公立図書館で子どもが本を借りるようになった可能性がある。

 2.荒唐無稽かもしれないが、どこの図書館にも貸出制限があり、保護者が子どもの貸出カードで自分が読みたい本を借りている可能性がある。

 3.学校図書館に読みたい本が無いから、子どもが公立図書館で本を借りていた可能性がある。

 分析すると

 1.書店での返本率が40%弱であり、本が売れない。その分、図書館で借りているかもしれない。となると、著作者の公共貸与権を主張される。ああ、世の中うまくいかない。

 2.子どもの貸出カードで保護者が本を借りる光景をよく見る。実際にはそれほど多くないだろう。

 3.学校図書館に読みたい本が無い。悲しい現実だ。

 いずれにせよ、この調査の報告は様々な問題を提起する。いろいろ分析して、今後の政策に生かしてほしい。

 学校図書館新5カ年計画の図書資料費は、地方交付金が財源である。これが今度の仕分けで見直しとなると、ますます学校図書館の資料費は無くなり、せっかく活発になった学校図書館の活動が下火になる。

 学校図書館の蔵書を新鮮にして、すべての学校学校図書館図書標準に達するようにするには、まず保護者が教育委員会に働きかけて、それをマスコミで注目してもらうしかないと思う。

 うーん、これではちゃんとした答えになっていない。

 残念、無念。

00:43:48 | falcon | comments(1) | TrackBacks