November 29, 2009
勇者たち
今、アメリカ南北戦争の本を読んでいる。「うーん、もう、本当は戦争好きなんでしょ。ほら、吐けよ!吐けば楽になるぞ!」
いや、単に歴史として興味を持っていただけだ。高校時代、世界史を勉強したが、南北戦争があったことしか学んでいなかった。その戦争がどんな状況で、どんな戦いがあったかが知りたかった。
むかし、「アメリカ横断ウルトラクイズ」という人気番組があった。あの番組で南北戦争の激戦地がたびたび登場したが、一体、あの戦争はなんだったのか、今になって気になった。
学研M文庫シリーズは、軍事オタク、戦争マニアが読むものだと思っていた。今でも、その認識は変わっていないが、はじめてこの本を手にとって、戦争の姿を知ることができた。
作戦図と将校・将軍たちの肖像写真が豊富に掲載されている。肖像写真のほとんどがアメリカ議会図書館、アメリカ国立公文書館所蔵のもので、こんなに南北戦争時代の資料が残されていることに驚く。
南北戦争が繰り広げられていたころ、日本はちょうど幕末で、『篤姫』の時代だった。明治維新のころは、アメリカは南北戦争が終わったばかりだった。
この本、ただいま絶版。古本で入手するか、図書館で借りるしか方法がない。
アメリカの海軍学校のテキストに基づく名著として名高い。
01:27:48 |
falcon |
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November 23, 2009
緑ずきんくん
緑ずきん君は、お父さんに頼まれて、森の小さな泉の近くに住む、おじいさんの家へ重い槍を届けに行きました。意地の悪いオオカミは、やさしいおじいさんを食べてしまい、おじいさんになりすましていました。
緑ずきん君は、おじいさんの家の玄関をとんとんと叩きます。奥のほうから、「おはいり」と低い声が聞こえます。
「おじいさん、重い槍を持ってきました」
「ありがとう、さぞかし重かっただろうね」
「平気です。おじいさん、学校で食べ物のことを教わっているけど、どうして食べ物について勉強しなければならないの」
「それはね、食べ物をたくさん食べて、厳しい訓練に耐えられる丈夫で元気な大人になるためにじゃ」
「おじいさん、どうして友情が大切なの」
「それはね、大切な友達のために、命を投げだしてもいいという覚悟のためじゃ」
「おじいさん、どうして連帯感が大切なの」
「それはね、みんなで同じ仕事をするには、一人だけ我儘なことをしてはいけないからじゃ」
「おじいさん、どうして家族が大切なの」
「それはね、お前を育ててくれたお父さん、お母さんに恩返しをしなければならないのじゃ」
「おじいさん、どうして郷土を愛さなければならないの」
「それはね、お前をやさしく見守ってくれた地域の人を大切にしなければならないからじゃ」
「おじいさん、どうして自然を敬わなければならないの」
「それはね、美しい自然の中には八百万の神が宿るからじゃ」
「おじいさん、どうして国を愛さなければなならないの」
「それはね、悪い国が攻め込んできたときに、家族も、郷土も、国も守らなければいけないからじゃ」
「おじいさん、どうして正義が大切なの」
「それは簡単だ。アメリカが悪い国と決めるために、正義を掲げているからじゃ。さあさあ、その重い槍を持って、イラクへ、アフガニスタンへ行っておいで」
「はい、わかりました。心のノートで学んだことを心に刻んで、戦地に赴きます」
22:17:05 |
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November 22, 2009
夢と知りせば
なぜか、カーテン売り場にいた。そのカーテンには、図書館の利用の仕方がマンガ、イラストで書いてある。かわいらしいマンガに惹かれて買おうと思い、値段を見たら、大特価2000円とあった。これは、お買い時と思い、目をつけておき、他のカーテンを見ていた。
わずか数分だったろう。
目をつけておいたカーテンが無い、たしか2組あったはずだ。店員に訊いても、もう売れてしまったと繰り返すばかりだった。製造元に問い合わせてもらっても、在庫が無かった。
ああ、残念、一度見て、手に入れたいと思ったものが、無い時の絶望感は耐えがたい。
そして、カーテンは手に入らなかったが、なぜか、回転いすを九段下のゆるい坂で運んでいた。いい加減疲れて、くたびれたと思ったところ、目が覚めた。
なんだ、夢だったんだ。
それにしても、夢で見た、あのカーテン、学校図書館にあったら良いと思った。どこかで作ってもらえないだろうか。
遮光、紫外線防止効果があれば、なお良い。学校図書館の本が日焼けして、特に背が褪色して青ざめているのを見ていると、見ているほうが青ざめる。最近のカラー印刷は合成染料を使っているので、褪色すると青色が残る。特に茶色のインクが褪色しやすい。
15:16:26 |
falcon |
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November 21, 2009
古典文学に夢中になったことも
そうでしたね、百人一首、源氏物語と、高校時代には日本の古典文学に夢中になっていました。国文学と歴史研究で有名な大学に入学して、源氏物語を卒業論文のテーマに選びました。
告白します。
国語は苦手でした。高校2年の秋まで理系に進むつもりでした。小学校3年生ぐらいから高校の生物・地学・化学・物理を学んでいましたから、理科のテストは80点以下をとったことはありません。数学も好きでした。それがなぜ国文学に進んでしまったのか、自分でもわかりません。中学以来、大の苦手だった英語なのに、今は平気で外国旅行しています。
歩き方が少し不自由だったので、「スポーツはできない」とあきらめていました。小学校から大学まで、体育の授業が辛かった。あまりの辛さで、深刻になって、危うく命を投げ捨てるところまで追い込まれたこともあります。それが、大学時代に水泳を始めて以来、プールで3000メートル泳ぐのはへっちゃらです。
今は無理かもしれないとあきらめていたことが、数年後には可能になってしまう。意気込みが無くても、きっかけや気分次第で、出来ることはたくさんあります。
人生なんてわかりません。
その意味で図書館は重要です。
1冊の本に出会ったことで、人生が大きく変わることだってあります。
イギリスの数学者アンドリュー・ワイルズは、子どもの頃、図書館で出会ったピタゴラスの定理の本がきっかけで数学に興味を持ち、フェルマーの最終定理という数学の難問を解くことができました。
大袈裟ですが、図書館はさまざまな人生の交差点なのかもしれません。
00:21:14 |
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November 19, 2009
tamaさんへ
はいはい、S、ではなく、とりあえずハンドルネームはFalconです。大学で教えるようになったのは、なりゆきでなってしまったもので、かつての私のことを御存知ならば、「図書館のお兄さん」になりたかっただけです。自分でも何故、こんなことになったのか、よくわかっていません。
大学の教員って、最近は単なる労働者です。ちょっぴり知的で、学生から馬鹿にされてもメゲナイ、顔で笑って、心で大泣きするピエロみたいな存在です。一日中、講義に関わる仕事から離れられず、投資している時間と労働の割には、実入りが良くない商売です。
個人情報を追跡されるので、あまり詳しいことは書けませんが、tamaさんの身近なところにいます。M大ですね。頻繁にお邪魔しています。
司書資格取得に向けて頑張ってください。
23:42:10 |
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