May 02, 2008

ブッダとキリストが暮らす町・立川

 『図書館戦争』で舞台となった立川ですが、ブッダとキリストも暮らしています。
 中村光著『聖(セイント)☆おにいさん』(講談社・モーニングKC)の書評を、読売新聞で読みまして、早速、購入。
 ブッダとキリストが下界へバカンス、東京の立川のアパートで共同生活。現代の世相に戸惑いながら、ボケと突っ込みをかます。日常を離れて、ほのぼのします。テンション高い小説読んでいると、「箸休め」も欲しい。

 立川は宗教団体がひしめいています。特に詳しく触れませんけど。

 これは謎が多く、確証が全く無いのですが、中世に多くの信者を集めた立川流の発祥地とも言われています。立川流は、あの後醍醐天皇も信仰したとも言われる仏教の一派で、「男女の和合」を至上の快楽と説くので「異端」の宗派として弾圧を受けました。たまたま「立川流」を名乗ったので、立川と関係があると思われたのでしょう。

 そう言えば、諏訪神社の社殿が不審火で火事になり、程無くして、普済寺も火事に見舞われて、物外禅師の木像(国宝だったっけ?→重要文化財でした)が焼けてしまいました(これらは、宗教団体とは全く関係ありません)。

 立川駅北口には競輪場があり、南口にはJRA場外馬券場があります。南口に数軒のパチンコ屋があります。立川は清濁併せ持つ町です。そこが、たまらない魅力なんですけど。

 三善里沙子著『中央線なヒト:沿線文化人類学』というエッセイで指摘されていたけど、中央線沿線は宗教的エネルギーに満ちていますね。

 全く関係ない話ですが、立川市に隣接する国立市と昭島市は、今では定着していますが、実は安易なネーミングです。国立は、国分寺と立川の間なので、「国」と「立」を合わせて「国立」です。国立市の図書館は、漢字で書くと「国立国会図書館」と間違えられたので、ひらがなで「くにたち図書館」と書きます。昭島は「昭和町」と「拝島町」が合併してできたので、「昭」と「島」を合わせたのです。
 ちなみに「くにたち図書館」と「昭島市民図書館」では、かつて「フォトチャージング」という貸出方法をしていました。東京と大阪の数館の図書館でのみ採用されていた貸出方法です。これは個人カードと返却日カードを入れたブックポケット(タイトルなどの簡単な書誌情報が書かれている)を貸出のとき、マイクロフィルムに印画するものです。北米の図書館が一時採用していたので、日本に輸入されました。一時的に貸出記録が残り、利用者のプライバシーが保てない、返却後の処理が大変面倒などの問題がありましたが、当時は「機械化!」としてもてはやされました。専用のマイクロフィルムが製造中止になり、現在、日本では全く行なわれていません。ICタグによる貸出の時代に、古いお話をしました。

02:17:35 | falcon | comments(0) | TrackBacks