March 04, 2008

桃太郎

 古新聞を整理していたら、昨年の読売新聞9月1日夕刊(←実に物持ちが良い。悪く言えば、整理ベタ!)に芥川龍之介が書いた『桃太郎』が紹介されていた。
 芥川の『桃太郎』は、怠け者のうえ、けちで、性格がよろしくない。そのうえ、南の豊かな楽園の島で暮らす鬼たちを襲い、悪道の限りを尽くす。
 最初の桃太郎の誕生は幻想的で、思わず引き込まれるが、後半は戦争映画を見るような気がする。

 でも、面白いですよ。

 『杜子春』『羅生門』『蜘蛛の糸』は教科書に載っても、さすがに、この『桃太郎』は教科書検定に引っかかってしまいます。教科書に載っていない作品を読めるから、図書館がありがたいですね。
 興味を持って、読みたいと思ったあなた、わざわざ図書館に駆け込まなくても、大丈夫です。芥川龍之介の著作権は消滅していますから、青空文庫で読むことができます。

 ついでに、太宰治の『御伽草子』も、青空文庫で読んでみませんか。「カチカチ山」なんか、洒落ていて、面白い。

20:11:41 | falcon | comments(0) | TrackBacks