November 11, 2007

アゲ!イン!『図書館戦争』

、、、昨夜、『図書館戦争』シリーズについてブログに打ち終わって、ネット検索していたら、『本の雑誌』11月号にローヤー木村(木村晋介)氏が書評を書いていることを知って、今日、本屋で買い求めました。題して、“「図書館戦争」の弁護士的読み方”です。

 いまさら『図書館戦争』、遅いよ、木村先生!だって、もう完結編の第4巻が刊行されているんだよ!と文句を言いたくなる。でも、テレビで見かける木村先生の照れ笑いの表情を思い浮かべながら、作品の設定と筋立てに対する正当なる批判を読んで納得しました。誰でも真っ向から読んでいくと、その不条理に突っ込みたくなります。作品としての面白さは別として、作者の開き直りを「悪質」「素直」とズバッと切り捨てたことに、心の中で拍手しました。

 木村氏は弁護士らしく、作品の中に登場する「図書館法」「図書館の自由に関する宣言」の問題を取り上げます。ところが、作品の中の「図書館法」を問題にしないで、現実の「図書館法」の問題点へ論点が移ってしまいます。作品の「図書館法」の問題点を取り上げてほしかった。と言っても、作品の中の「図書館法」は、「図書館の自由に関する宣言」を曲解して組み込んだことのみ叙述されています。だから、肝心の作品の「図書館法」の全体像はわからないまま、読者は主人公の恋愛ごっこに翻弄される羽目になります。木村先生も、おそらく「暖簾に腕押し」と思って、途方にくれたのでしょう。

 現実の図書館法に、私立図書館として挙げられている「日本赤十字社図書館」について、木村氏は言及しています。Falconはずーっと疑問だったので、判ってホッとしました。

 興味深い話題を提供していますので、是非、ご一読を。
 木村氏の質問に丁寧に答えた日本図書館協会の皆さん、エライ、お疲れ様。

19:01:48 | falcon | comments(0) | TrackBacks