June 27, 2007

ホトトギスが夏を告げる

 月曜日、東京の郊外へ用務があったので出かけたら、ホトトギスが「きょっきょっ、きょきょきょっきょきょ」と鳴いていました。
 平安時代の風流人は、ホトトギスの声を聞くのを待ち望んでいたようです。
 残念なことに、大学で国文学を学ぶ学生に、ホトトギスの鳴き方を尋ねても知らないようです。
 「東京特許許可局」という早口言葉がありますが、これをホトトギスの鳴き声の「聞き成し」とすることがあります。実際には「東京特許許可局」なんて機構は存在しないのですが、もしかすると官僚の天下り先にあるかもしれません。まさかー!?マジ?
 爽やかな初夏を告げるホトトギスには申し訳ないことを書いてしまいました。
 郭公や筒鳥もそろそろ鳴き始めるでしょう。自然の声に耳を傾ける心を持ちましょう。それが豊かな心を育みます。

02:02:07 | falcon | comments(0) | TrackBacks

June 25, 2007

図書館には獅子(ライオン)が良く似合う

 図書館にライオンがやってくる奇想天外なお話の絵本です。
 今年の初めに、原書が紹介されたと思ったら、もう翻訳が出版されました。
 読み始めはショッキングな設定にビックリしましたが、最後は心が温まる締めくくりです。
 たてがみを優雅に整えたオスのライオンの挿絵がかわいらしい。そして、紳士的なんです。こんなライオンだったら、毎日、図書館に来てほしい。



 以前にも紹介した大島真理さんの最新刊『司書は再び魔女になる』では、日本で放映されているアメリカの子供向け番組で、ライオンが図書館長を務める番組を紹介しています。朝、NHK教育で放映されています。Falconもときどき見ています。「読み聞かせ」の回は面白かったですね(放映日は忘れました)。

 そういえば、ニューヨーク市図書館の玄関前にはライオンの彫像があるそうです(Falconはニューヨークに未だ行ったことがありません)。日本の三越本店にもライオンの彫像がありますが、あれはロンドンのトラファルガー広場にあるライオンの彫像を模したようです(Falconはロンドンに何度が行ったことがあります)。

 本当に「ライオン」がいる図書館があります。剥製ですが、、、、
 東京の小平市中央図書館には、1階にオスのライオンの剥製があります。2階にはメスのライオンの剥製があります。ブリヂストンからの寄贈です。小平にはブリヂストンの工場があるからね。

23:24:10 | falcon | comments(0) | TrackBacks

June 21, 2007

テレビがコワレテ

 Falconが沖縄時代から使っていたテレビがついに寿命で壊れてしまいました。もう10年以上使っていたからね。
 それとも、ブログで小言や陰口、悪口を書いたので、バチがあたったのでしょうか?テレビも限界だったのでしょう。
 やがて、地上デジタル放送が始まるのだから、そろそろ買い換え時だなあーと諦め気分で慌てて購入しました。
 新品のテレビはやはり映りがいい。機能も充実していて、元のテレビに未練はありません。でも、ちょっぴり感慨があるのは、仕方ありません。沖縄で辛いことがあったとき、このテレビが慰めてくれたこともあったよなあ。前向きに生きていきましょう。

 科学情報番組が好きですし、語学番組も欠かせません。

 これから新しいテレビとの付き合いが始まります。

01:03:11 | falcon | comments(1) | TrackBacks

June 18, 2007

罪無き振りした環境破壊

 2年前、北海道のニセコへ行き、短い距離だったが、トレッキングをした。旅の途中でペンションに泊まって、温泉につかるのを楽しみしていただけで、特に用意していたものは無く、リュックサックを背負って、山道を歩いていた。9月の半ば、早々と秋が迫ってきていた。道の傍らには、どんな種類かは知らないがリンドウの仲間が咲いていた。
 途中すれ違った老夫婦がいた。山道で出会ったら、挨拶するのが礼儀だけれども、こちらから挨拶しても、目をそらして、うつむいたままで、通り過ぎた。ぎこちない素振りが、なんとなく気になった。
 10mくらい離れたところで、「きれいな花ねえ!」と話し声がしたので、振り返ったら、老夫婦は園芸に使う移植ごてで、リンドウを掘り出そうとしていた。ボクが振り返って、じっと見ているのに気がついて、慌てて立ち上がり、二人はじっとリンドウを眺めていた。ボクが見なければ、掘り起こしていた。
 注意しようかと思ったが、なにしろ山道に3人しかしない。北海道の自然を満喫しているのに、気まずい思いは残したくなかった。ボクは気がつかなかったように、もう振り返ることなく、立ち去った。二人は、どうしたかはわからない。ニセコは国定公園に指定されているし、指定されていなくとも、山に入って、動植物を自分勝手な欲求から取ってはいけないと思う。「年寄りだから、見逃してあげれば」という理不尽な同情に賛成する人もいるだろうけど、万引きを繰り返したおばあさんが捕まって、「身寄りの無い年寄りだから許してください」と泣いて懇願するのを、店側や警察は同情して見逃せるわけは無い。
 クマとの遭遇にしても、高齢者が山菜やキノコを取りに山へ入ることが多かったために、遭遇する機会が増えた地域がある。「クマと遭遇するから危険ですよ」と警告した途端に、高齢者が山に入ることが無くなり、クマとの遭遇が減ったそうだ。もちろん、クマが農地や住宅地へ侵入してくる場合があるから、高齢者との遭遇だけの問題ではないけれども、わざわざ遭遇するようなことをして、殺されるクマの気持ちを考えて欲しいと思う。「年金だけで生活できないし、老化防止に山菜を取りに行っているんだよ!」と言い訳されても、クマに襲われたら、どうしようもない。
 いかにも自然愛好家の振りをして、自然を破壊に加担している人は多い。東急田園都市線の二子玉川駅に電車が入線するときの多摩川の眺めは格別に美しいけど、休日の夕方、河川敷に遊びに来て、ゴミを撒き散らしている人たちを見るとガッカリする。ゴミを持ち帰る気持ちは、彼らには微塵も無い。安倍首相は「美しい日本」と叫んでいるが、平気でゴミを散らかす大人たちを処罰する法律を制定するくらいの意気込みがほしい。
 有機栽培の作物を好み、山歩きを楽しみにして自然愛好家を気取りながら、スキーが大好きな人を知っている。スキー場とゴルフ場は自然環境に最も負荷がかかる。そういえば、環境破壊を真剣に警告したあとで、ゴルフやスキーの話題に満面の笑みをうかべて語るテレビのキャスターがいる。人間は誰しも矛盾を抱えて生きている。しっかりした考えを貫き通して、首尾一貫した矛盾の無い生き方をしている人は数少ない。
 随分前に書いたけど、ゴキブリは4億年ちかくも地球上に住んでいる。そんな彼らを気味悪いからと言って殺すのも、環境破壊である。ゴキブリの餌になるものを置き忘れるほうが悪い。念のため言っておくけど、ゴキブリで食中毒は起きていないそうだ。
 いろいろ考えていると、人間は生きているだけで環境破壊をしている。宮沢賢治の『よだかの星』のよだかのように、人間は生きていくためには他の動物の命を奪わなくてはならない。それが辛かったら、死ぬしかない。実は、Falconは小学生の頃、『よだかの星』を読んで、肉類が食べられなくなった。今でも、好んで肉類は食べたくない。
 できるだけ、ゴミを散らかさず、意味も無く動植物を傷つけず、生きてゆくしか道はないだろう。

01:16:14 | falcon | comments(0) | TrackBacks

June 16, 2007

インターネット情報の速報性

 Falconは、図書・雑誌・新聞・ディスク系のメディアと比較して、インターネット情報を速報性の高いものと説明します。
 講義を終えて、学生に「T先生から、インターネット情報は速報性が低いと説明されました。試験でインターネット情報は速報性が低いと書いたら、バツにしますか?」と質問されました。
 T先生の説明の根拠を学生に尋ねたら、「個人のサイトは更新頻度が少ないから、古い情報がそのままになっていて、意外と速報性が低い」とおっしゃっていたようです。
 Falconはその先生を存じ上げております。常日頃からインターネット情報を軽薄なものと断じている方なので、そういう説明をするのだろうと思われます。しかしながら、事実を伝える点でのインターネット情報全体の速報性と、個人サイトの更新頻度が少ないことを結びつけるのは、論理的に考えると無理があります。
 9・11テロをテレビよりも速く伝えたのはインターネットの情報です。
 T先生は大変権威のある方なので、説を曲げるとは思えません。
 もしかすると、T先生は一部の個人サイトだけを取り上げて、更新頻度が少ないから、速報性が低いと論じたのかもしれません。それにしても、T先生の説明は、一部の個人サイトの問題をインターネット情報全体の問題に広げて、学生に誤解を与えるものです。
 悲しいことに、学生は試験で点数が取れるかという切実な問題のみに関心があるので、それぞれの解釈の妥当性を考えて理解を深めることはないでしょう。
 仕方ないので、学生には現実的な対応として、それぞれの先生の主張に合わせて、答案を書くように指導するしか方法はありません。
 学問の府である大学の教員の姿勢として、間違いを正せないのは遺憾ですが、若気の至りで無用なケンカはしたくないので、世渡り上手な生き方を選ぶことにします。

15:34:07 | falcon | comments(0) | TrackBacks