November 23, 2006

大学の講義を変えてほしい

 大学の教員をしているFalconが偉そうに言うことではないけれど、
以前は一般教養、今では主題講義ですが、ほとんど卒業単位になるので、
学生に阿(おもね)って、出席を取らずに、単位試験も簡単にして、
「楽勝」科目になっていることがあります。勿論、誠実に優れた内容の講義も少なくありません。
学生としては、お手軽に好成績が取れるので、喜んでいますが、
果たして高い授業料に見合うものになっているのでしょうか。

 文学部の学生、特に国文学などを学んでいる学生が、公務員試験を受けるとき、「社会科学の問題がほとんど解けない」という話をよく耳にします。実はFalconも大学で日本文学を学んでいて、法律、政治、経済、行政は大の苦手でした。そのため、公務員試験のために必死に勉強した覚えがあります。
 大学で公務員試験の対策講座が行なわれていますが、短い時間で問題集の解説をする程度なので、経済ならば、初歩的なミクロ経済の知識から、一つ一つ学ぶことができません。学生の立場になれば、主題講義で、法律、政治、経済、行政を体系的に学びなおせる講義をしてほしい。

 以前にもブログで提案しましたが、主題講義を公務員試験、就職対策に役立つ内容にしてほしいと思っています。文系の大学での自然科学の主題講義も、1科目ぐらいは面白おかしい講義で単位濫発してもいいですが、就職に役立つ知識を学んだほうが良い。
 学生は大学を出ればほとんど学ぶ時間がありません(批判的にいえば、無駄な時間を過ごしているばかりだ!)。役に立つ知識を身につけたほうがいいですね。大学の先生の趣味の一端を語るような講義は必要ない。公務員試験、就職試験に役立つ講義ならば、学生は「楽勝科目」を期待せずに学ぶと思います。
 ブログで愚痴らないで、学長に進言すれば良いんだけどサ!

18:28:19 | falcon | comments(1) | TrackBacks

November 13, 2006

非常識!ドアの前に立たないで

最近、電車やエレベーターのドアの正面に立って、ドアが開くと即座に乗り込もうとする人がいます。降りる人を優先しましょう。
先ほども、正面衝突するところでした。せめて、待つ人はよける気遣いをしてください。



14:02:55 | falcon | comments(0) | TrackBacks

November 04, 2006

暴れん坊本屋さん

 キョウカン、キョウカン!
 本当に共感した。久世番子著『暴れん坊本屋さん』(新書館)。
 新聞の書評を読んで買いました。電車の中で読んでいたら、笑うあまり、つり革から手を離して、揺れた瞬間、床に転倒しました。
 本屋の店頭で働く主人公の番子さん(著者の分身?)は、漫画家でもあります。漫画での姿は、まるで「オバQ」みたい。本屋の内幕から、出版業界、取次業(書籍流通業者、言い換えれば「本の問屋さん」)の事情を、数々のエピソードで綴る、心底笑えて、勉強になります。大学の司書課程で使っている図書館学の教科書より理解しやすくて、ためになる。特に接客の姿勢、間違った本のタイトルを客から聞いても、たちどころに正しいタイトルを思いつくところは図書館職員も見習いたい。書籍の検索システムを、今どきのヤンキーな兄ちゃんのイメージに仕立てて表現したところは最高!正直、涙が出るくらい、間隙を突かれて、感激しました。図書館の検索システムを番子さんなら、どう描くだろうか?モサイ中年オヤジだろうか。訳わかんないことする女子高生だろうか。図書館の職員と本屋の店員は共通項が多いので、本当に共感する。たった3巻で終わったのが残念。

 BL(ボーイズラブ)ネタ、腐女子(BLを好む女の子たち)ネタ、アブノーマル・セックスネタを散見するのは、まあまあご愛嬌として、見逃してあげてほしい。(BLはロンドンにある英国図書館The British Libraryではありません。)

 頼む!番子さん、お願いだから、『暴れん坊司書さん』を描いてくれ。

 

03:30:09 | falcon | comments(0) | TrackBacks

November 01, 2006

ナゲキバト

 今、いじめが原因と見られる子どもの自殺についてのニュースを見聞きします。
 Falconも、小学校、中学校、高等学校と、ずーっといじめられていました。体育が大の苦手で、運動会、ドッヂボール、ソフトボール、バレーボール、バスケットボール、、、楽しい思い出が一つもありません。いまは思い出したくもない「言葉」を投げつけられて、本当のことだから、言い返せない口惜しい思いをしました。先生たちも、クラスの一人の児童、生徒としか思ってくれませんでした(何人かは心配してくれたかもしれません)。何度も、何度も自殺を考えました。高校生の時は、毎日、見えないカーテンをくぐれば、死ねるかもしれないと、思っていました。

 なぜ自殺しなかったかと言えば、死ぬ勇気がなかったからです。

 大人になった今でも、色々な理由で、死のうと思うときがあります。死なずに生きているのは、誰かがFalconのことを考えていてくれると信じているからです。

 

 今、『ナゲキバト』を読んでいます。
 事故で両親を失ってしまった少年は、祖父と暮しています。やさしく、しっかりしたポップ(お祖父さんの愛称)は、生きてゆく知恵を少年に語りかけます。どんなに孤独で淋しい時でも、誰かが自分のことを思ってくれると、語りかけてくれます。少年が興味本位で引き起こした出来事で、小さな生きものの命は失われます。そのつらさを彼が心に刻むとき、言葉少なに、ポップは見守ります。
 今、いじめがつらくて、死にたいと思っている人に、本を読みなさいと言っても、その気も起きないでしょう。でも、図書館で『ナゲキバト』を見つけたら、せめて第3章まで読んでみてください。ゆっくり読んでも20分です。そのくらいの余裕はあるでしょう。生きようなんて前向きな気持ちは起きないでしょう。それでも、ポップのようなお祖父さんがそばにいて、見守っていてくれる気持ちになるかもしれません。

 急がなくても、どんな生きものにも「死」は訪れます。
 意外と人生は短いものです。やりたいことが一杯あるのに、「死」が目前に迫っている人もいます。100年、200年、生きられたらと必死に思っている人もいます。でも、人生という乗り物はあっという間に、生まれる前の世界へ連れて行きます。
 Falconは、今、25歳ぐらいの時の自分の体のまま、現在の社会的立場を維持して、100年生きられたら、いいなーと思っています。自分が手をかけなくても、時が無残にあらゆるものを奪ってゆきます。

 誰かがあなたの力を必要としています。もしかしたら、あなたの周りにいる生き物があなたの力を欲しがっているかもしれません。本を読んで、ゆっくりしませんか。

23:55:27 | falcon | comments(0) | TrackBacks