March 30, 2015

フン害に憤慨!

 百も承知でフランスにやって来たけど、本当にひどい、フン害。
 歩道の犬の糞に気を取られていると、すれすれに走ってくるバスにひかれそうになるし、頭にきてプンプンしていると、信号機を見損ねて左折してくる車にぶつかりそうになる。

 パリは本当にフンが少なくなった。昔は歩道がマーブル模様っていうか、まだら模様になるくらいフンが落ちていた。条例のおかげでほとんど落ちていない。

 地方都市となると、道に点々と落ちている。《こいぬのうんち》のように雨に打たれて、ドロドロに溶けて、花を咲かせてくれるわけにいかない。

 フランスに憧れる日本人は多いけれど、清潔感という点では日本が最高だ。明治維新以来、欧米に追い付け、欧米を追い越せと頑張って来たけれど、今や世界一の国になったと思う。

 そうだそうだ、去年、近郊の町をつなぐterっていう列車の車体を一新したところ、駅のホームとすれすれになるくらい大きくしたので、ホームを削る大工事になったって話、知ってる?日本だったら、絶対にありえない話だ。列車を作ってしまってから、ホームを削る大騒動になるなんて、実に間抜けな話。そんなことでストになったりするんだから、まあ、面白い国だと思う。

 「日本の若者が海外に留学しなくなった」と嘆く人は多いけれど、日本の技術力は世界一だし、知識基盤社会を実現できている国は日本である。ドラッカーの《断絶の時代》を読み直してほしい。《金の亡者》のアメリカの大学に金をつぎ込みたいなら、お好きなように。日本で学ぶので十分。英語なんて、所詮、植民地の国の言葉。1億を超える人が話している日本語を誇りをもって話せばいい。

 結局、フランスもそれなりの国ってわけ。

13:22:39 | falcon | comments(0) | TrackBacks

March 29, 2015

パリ雑言2スリにご用心

 実はパリで小銭入れをスラれそうになった。

 今まで一度もパリで災難にあったことはなかった。アラブ人たちがたむろするバルベス通りを歩いても、その北のアフリカ人街を歩いても、ベルヴィルにいっても、深夜に地下鉄に乗っても、一度も危ない目にあったことがなかった。

 今回だけはスーツケースを引いて、ダンフェールロシュロ駅でRERのB線からメトロ4号線へ改札を通り向けようとした時だった。白人の少年2人組がほかにも空いている改札があるのにわざわざ近づいてきて、その一人がFalconのズボンのポケットに手を突っ込んできた。小銭入れを取ろうとしている。

 Noooon! Allez-y!

 と叫んだら、立ち去って行った。
 さすがに小銭入れとレシートの束を盗む気にはならなかったのだろう。スリ撃退!

 一度、フィンランドのヘルシンキの路面電車に乗り込もうとしたときに財布をスラれそうになったことがあるので、すぐ気が付いた。あの時も撃退した。

 おかげで怖いものなし。ニュートンが少年時代、いじめっ子の額を教会の壁にこすりつけたことで、自信をつけて、冴えなかった学校の成績が伸びたという(藤原正彦著『天才の栄光と挫折:数学者列伝』)。
 そういえばフランス語が、このあたりから口をついて出てくるようになった。

 ところで日本でも公開されている映画『イミテーション・ゲーム』、フランスへ来る機内の映画で観た。第二次世界大戦中にドイツ軍の暗号エニグマを解読したアラン・チューリングの伝記だよね。藤原先生の本にもチューリングの話が出てくる。映画の中でも《初恋》のエピソードが描かれている。

 「初恋って、、、」

 結核で死んだ少年のこと。

 「えええ、少年!」

 そう、チューリングも虐められっ子で、助けてくれた学友に恋したの。

 「でもさ、英国では同性愛はつい最近まで犯罪だったんだよね」

 うん、《幸福な王子》を書いたオスカー・ワイルドも逮捕されたしね。《アナ・カン》も《モーリス》もそれが背景だったしさ。

 「え、《アナ・カン》?嵐寛寿郎のこと?」

 それは「あらかん」、腐女子の間で伝説的な映画の《アナザー・カントリー》のことよ。あら、パリのスリの話がアナザー・カントリーの話にすり替わったっだけ?

 「スリからすり替わるなんて、相変わらず、ダジャレ好きね」

 パリでは旅行者だってわかる格好で歩いちゃダメってことよ。

04:53:44 | falcon | comments(0) | TrackBacks

March 28, 2015

フランスの語学留学は難しくなったようだ

 《ああ、フランスに留学したいなあ》と思っても、最近、厳しくなったようだ。
 特にワーキングホリデーは厳しく制限されている。なにしろ失業率の上昇でオランド政権は四苦八苦状態。スペイン出身で国民に大人気のバルス首相も、右寄りの政策を取れば左派から《裏切り者》扱いされるし、左寄りの政策を取るとサルコジ氏やルペンの娘さんがここぞとばかりに口を出す。

 そんなわけでフランス語を学んで、ちょっとアルバイト、フランス人の彼氏、彼女に言い寄られて、、、なんて甘い夢は過去のことのようだ。

 語学を学ぶのではなく、大学などで学問を学ぶならばフランスでは優遇される。
 日本のある学者が書いた本に《欧米の大学は私立大学》と決めつけていた本があったが、それは米国と英国の有名大学が私立学校であり、大陸側の欧州の大学は国立大学(王立大学、州立大学)ほとんどということを知らないからである。特にフランスは国立大学がほとんどで、宗教系の大学が私立大学である。フランス大革命のとき、政教分離で、公教育から宗教を切り離したからで、米国だけを《欧米》と勘違いしている日本の学者はわかっていない。学者である以上、フランス大革命くらい知っていてほしい。
 ということで、フランスの大学は授業料が安い。かつては無料だったが、今は多少は払う。
 パリ、マルセイユは安全とは言えないが、地方都市は比較的安全で、インフラやユーティリティもしっかりしている。

 はっきり言っておくが、アメリカの有名大学は《金の亡者》である。高い授業料を株の投資、土地の買収・転売につぎ込んでいる。中国や韓国の留学生が多いのは、そのため!学問よりも高い授業料を払って、アメリカで勉強したという箔をつけたいためだ。英国の有名大学もアメリカに倣っている。英米の有名大学は教育機関というよりも利潤を追求する企業である。その点、日本の大学はまだ良心的といえる。
 金を払えば勉強せずとも学位がもらえるという悪しき習慣は、大学が率先して利潤を追求しているからで、教育機関としての自覚を持たないと根本的な解決にならない。例のコピペ論文もここに問題の根っこがある。

 《Falconさんはどうしているの》

 うん、まあ目的があって来たんだ。

15:05:33 | falcon | comments(0) | TrackBacks

March 27, 2015

なんとなくNantes、なっとかなるさ

 なんとなく南都に来ています。南都と言っても奈良ではなくて、フランスのナントです。そう、世界史でアンリ4世のナントの勅令でお馴染みの町です。

 『地球の歩き方:フランス』には載っていなかったと思います。そのためか日本人観光客は全く見られません。特に観光の目玉は無い気もしますが、ナントの大聖堂、ナント城は一見の価値があります。市内には古い建造物も多く、なかなか良い街です。

 歴史的な経緯からはブルターニュ地方の一部なのですが、ブルターニュ半島からは少し離れているので、大西洋に面した南西地域と扱われることが多いですね。フランスの歴史上、興味深い街です。ブルボン王家の時代には黒人奴隷貿易の中心地でした。

 ジュール・ベルヌ中学校・高等学校の図書館CDIと市立図書館Mediatheque、印刷博物館、クレマンソー高等学校CDIを見学しました。学校図書館の担当者と連絡ができなかったので、思い切って学校に出向いて、交渉して、見学させてもらいました。CDIには専任のドキュマンタリスト教員がいますから、話が通じれば、見学できます。

 「フランス語が話せれば、っていうこと?」

 Exactement!地方都市ではなかなか英語は通じません。

 印刷博物館はMediathequeの建物の中にあります。リヨンの印刷博物館と同じかなと思っていたのですが、印刷の道具や機械が所狭しと置いてありました。たまたまサンマルタン中学校の生徒たちが先生に引率されて見学に来ていて、一緒に見学しました。ちょうどプレス・メディア週間だったので、その一環でしょうね。3つのグループで見学していたのですが、年長組のグループと一緒に見学していました。学芸員のお兄さん(おじさんかな?)が、Falconが聞いているのに気が付いて、だんだん勢いつけて説明していました。印刷の歴史や技術について、活字を作ったり、活字で原版作成したり、リソグラフィの印刷の実演を見せてくれたり、わかりやすく解説してくれたので大変いい勉強になりました。図書館情報学の重要なテーマですよね。
 学芸員の人と最後にちょっとだけ話したら、《あなたはフランス語が上手ですね。かなり勉強したんでしょ》《いやあ、それほどでも》正直、照れました。

 ドキュマンタリスト教員の先生たちも親切だったし。クレマンソー高校はナントの市内では最も大きな高校です。歴史も古く200年以上もの歴史があり、大学図書館にもない貴重な資料もあるそうです。
 学校図書館を生徒たちと先生たちが大変よく使っていました。ドキュマンタリスト教員がいるからなんです。勘違いしないでくださいね。ドキュマンタリスト教員は、日本の司書教諭とは養成課程も役割も全く違います。ましてや学校司書とも全く違います。
 クレマンソー高校のドキュマンタリスト教員が言っていましたけど、ヨーロッパの中ではフランスが一番進んでいると。確かにイタリアもスペインもドイツもオランダもベルギーも北欧諸国も、フランスのドキュマンタリスト教員の養成に関しては注視しています。デンマークとポルトガルは学校図書館に力入れていますけどね。

 「アメリカ、イギリス、カナダはどうなの?」

 実はそうでもない。国際大会では大きな顔していますが、フランスの実情にはびくびくしています。


04:25:05 | falcon | comments(0) | TrackBacks

March 24, 2015

Paris雑言

 パリは相変わらず汚い。犬の落し物はずいぶん減ったけど、ごみやたばこの吸い殻は道端に散らかっている。パリに憧れを抱いている人たちには申し訳ないが、本当に汚い。そのうえ、空気までも汚れている。いまだに光化学スモッグが発生している。東京では何十年も前の話だ(最近でも、たまに発生するけど)。車の量を減らすため、パリ近郊のメトロ・RERのほとんどが、この週末、無料になった。旅行者には実にありがたい。

 昔は東京が大気汚染でひどかった。日本にやってきたフランス人たちは口をそろえて「東京は汚い街だ」とののしった。「そんなら日本に来るな!」と言い返してやりたかった。そのうえ、「建物の様式がバラバラで町に統一感がない」だの、「ごみが散らかっている」だの、「川が臭い」「日本人のマナーがなっていない」だの言いたい放題。

 ところがどうだろう。パリのほうが今や汚い。排ガス規制がしかれている東京は世界の大都市の中で空気がおいしい街だ。これだけは石原元都知事に感謝したい。さらに水もおいしい。

 トイレで手を洗わないフランス人が多いこと、ご存知かな?最近はインフルエンザ予防策として、手を洗うことが励行されてきたけど、日本人に比べて、清潔感はない。

 バス・メトロ・路面電車でアナウンスが流れるのは大変ありがたい。昔はアナウンスがなかったから、実に困った。

 ということでパリ雑言でした。ゾゴーンって鼻母音で発音するとおしゃれかな。

04:52:50 | falcon | comments(0) | TrackBacks