May 30, 2011

言う気と勇気を持って、潔く注意しよう

 学生だけではない。マナーを守らない人は、中高年にも多い。
 最近、目立つのは、到着した電車の乗降口の真ん前に立つオジサン、オバサンたちだ。彼らの魂胆はわかっている。我先に空いている座席を確保したい一心なのだ。これから降りようとする人間を窓越しに、いかにも邪魔だと言わんばかりに睨みつける。
 ドアが開く。
 降りる人間に体当たりする。「邪魔だ」と叫ぶ。

 ちょっと待ってほしい。降りる人間が先でしょう。
 邪魔はどっちですか、そっちでしょ。

 電車の座席に股を広げて座るオジサン、携帯談話の操作で肩幅広げて腕をゴリゴリ押し込んできて、「なんで私にぶつかるの?」と横目でにらむオネエサン、ぎゃあぎゃあ騒ぐオバサン。

 潔く注意しよう。

 社会の中で生きることをしっかり身につけよう、大人も子どもも、若者も。

15:56:07 | falcon | comments(0) | TrackBacks

「闇サイト」は人のためならず

 今日、大学のキャンパスのグラウンド付近で、ワンタンめんのカップを持っている学生たちに遭遇した。
 台風から温帯低気圧に変わったというものの、風が強かったので、カップめんのプラスチックのふたが飛んで、Falconの足元に落ちた。拾わずにそのまま行き過ぎようとしたので、「だらしないぞ、ふたを拾ったらどうだ」と注意した。と、その女子学生の友達が「だらしないぞ〜」と少し節をつけて繰り返すので、「おい、ふざけるなよ」とさらに注意した。そして、もう一度、「ふたを拾え」と注意した。そうしたら、女子学生はやっと拾った。

 実にみっともないことだ。
 電車の中で、アイスコーヒーを飲んで、カップとストローを座席に残してゆく人がいる。あるいは床に置きっぱなしで下車する人がいる。しかも飲み残しのコーヒーやアイスカフェオレが座席や床にこぼれる。そのくせ、自分はブランド品を身につけ、身ぎれいにしている。若い人には限らない、分別盛りの中高年ですら、注意されなければ平気だ。

 それから、電車の中で、そして、改札で、数十メートルに響き渡るように挨拶する大学生がいる。小学生なら、かわいいが、中学生、高校生、大学生、果ては、オバサン、オジサンともなると、迷惑だし、常識ないなあと呆れてしまう。挨拶は魔法の言葉だけれども、程度を考えてほしい。教室の中では、面倒くさそうに挨拶するのに、部活の後で駅で別れるときには、周囲の人の耳をつんざくように大声で挨拶する。これでは街中を爆音で疾走する暴走族と変わりない。

 で、女子学生たちと別れた後、学生食堂で食事を済ませて、立ち去ろうとしたら、見知らぬ男子学生に呼び止められた。
 「知り合いに似ているので写真に撮らせてもらいませんか?」
 は、はあん、その手は桑名の焼き蛤、さっきの女子学生が闇サイトに写真ごと投稿して、注意されたことの腹いせに告発する気だな、と感づいて、
 「写真は個人情報なのでやめてください」と断った。
 納得した素振りだったが、しつこく話しかけてきたので、名前だけは伝えた。

 Falconも疑り深いなあと自分で反省する。もしかすると、話しかけてきた男子学生にはそんなに深い企みがないのかもしれない。しかし、用心にこしたことはない。

 「情けは人のためならず」ということわざがある。これは間違った理解をされていて、「情けをかけると、情けに甘えて、その人がしっかりしないから、情けをかけちゃいけないよ」という意味ではなく、本当は「情けは、かけてあげた人のためだけではなく、やがては因果応報で、自分にも情けがめぐってくるよ、だから、積極的に他人に情けをかけようねえ」という、仏教から生まれたことわざである。
 それで、タイトルの「闇サイト」は人のためならずは、もし仮に、注意を受けた女子学生が腹いせに「闇サイト」に書き込んだとしたら、落としたゴミを拾わない、マナー以前のこともできない、常識外れの学生がいることを証明することになるので、みっともないし、大学の名誉を傷つけるから、投稿しないでねという意味になる。
 それにしても、こうしたことを書き込むFalconも、自分に恥がめぐってくることを覚悟しないではいられない。自分の身内(学生)に常識以前の問題も解決つかない者がいることを公表するものだ。しかし、誰かが見過ごさずに注意しなければ、改善しない。大学の先生が些細なマナーの問題を取り上げるのは馬鹿馬鹿しいかもしれないが、勇気を持って取り組まなければならない。
 それが、やがては学生を救い、自分の救いにもつながる。

 「じゃあ、やっぱり、人のためならずじゃん」

 そうだね。

14:29:35 | falcon | comments(0) | TrackBacks

May 29, 2011

水泳日誌:額にアヒルを乗せて

 とうとう、東京地方は梅雨入りですね。
 今年の春は、大震災以来、あまり温度が高くなく、むしろ寒い日が続きました。5月もすっきり晴れ渡った初夏(「しょか」と入力すると、「書架」になってしまう!)らしい日があまりありませんでした。と思っているうちに、入梅です。じめじめして、いやだなあと思っていると、今年はもう半分も過ぎてしまいます。

 で、5月23日、横浜国際プールの水泳教室へ行ってきました。この日は少し早めにプールに着いたので、トレーニングルームで筋トレして汗を流しました。3週間ぐらい筋トレを休んでしたので、エアロバイクでクタクタになりましたが、結構、夢中になって、胸と脚部、背中を鍛えました。
 水泳教室の開始時間ギリギリに着替えて、プールへ行きました。準備体操はほとんど終わりかけています。慌てて、ストレッチして、班に分かれて、レッスンを受けます。
 この日は背泳のレッスンでした。
 ビート板を持って、背面バタ足の練習をしたり、プルブイを股に挟んで、プル(手で水をかくこと)の練習をしたり、額にアヒルの人形を乗せて背泳をしたり、ゴムボールを顎と首の間にはさんで泳いだり、かなり盛りだくさんな練習をしました。
 コーチは若い女性で、ビシビシ注意してくれます。おかげで自己流だったフォームを叩き直されました。それでも頭でわかったとしても、体は思うようについてきません。
 額にアヒルの人形を乗せて、背泳をしましたが、最初は落とすのではないかと危惧しました。ところが意外と落ちないものです。クロールと背泳には自信があり、背泳は体が安定しているので、アヒルを乗せて、無事に泳ぎ切りました。

 でね、木曜日、非常勤先へ行く途中で、東京体育館のプールで泳ぐのですけど、背泳で1000メートル泳ぎました。

 「たったそれだけなの?」

 まさか!、もちろんクロールと平泳ぎ、ビート板で背面バタ足を含めて、3500メートルを泳ぎました。

 筋トレの前に体脂肪を測ったら、15.2パーセントでした。何もしないで、15%台ですと痩せすぎで、病気ですが、鍛えて15%ですから、ヘルシーです。

17:29:18 | falcon | comments(0) | TrackBacks

『知の広場』の気になる誤字

 『知の広場』は、はっきり言って、面白い。
 図書館に関心の無い人が読んでも、興味深いと思う。イタリアやフランスの実例を、ただちに日本に応用できないにしても、施設を運営経営するためのヒントが書かれている。いささか大袈裟に受け取られるかもしれないが、趣向が違っていても、図書館版『もしドラ』と言えるだろう。

 それに引き換え、日本の図書館司書課程の「図書館経営論」の教科書の内容のつまらなさには、がっかりさせられる。なにしろ、「図書館情報学の優れた教科書」をめざしているので、図書館をどのように経営したらよいかという実践的なテキストになっていない。読んでほしい対象が、大学で司書課程を受講している学生と、特に仕事もなく、司書講習をたまたま受講している講習生だから、公務員試験を受けても合格する可能性が限りなく0(ゼロ)に近い学生と、年齢制限で受験資格を失った講習生を相手に、実践論を語っても仕方がないと高をくくって、教科書が書かれている。理論で煙に巻いていると言ってもよい。

 これから書くことは『知の広場』に書かれていることとは無関係である。
 これまでもブログに書き込んだが、平日の昼間、利用者が極端に少ない時間帯を閉館して、光熱費と人件費を削減して、その分を夜間開館と休日開館の光熱費と人件費にどれだけ割り当てられるかという問題を、「図書館経営論」で取り上げるべきかなあと思う。ICタグ導入とBDS(ブック・ディテクション・システム)を設置する経費と、毎年、不明本・紛失本(盗難を含む)の損害額、カウンターに配置する職員の人件費を比較検討して、どちらを優先するべきかという問題を提示して、解決策を示す必要があるだろう。
 ところが、ICタグの導入が自動貸出機の設置につながり、最新の図書館サービスであると、教科書に羅列して、そこから先がない。「図書館経営論」なのに、経費の話がほとんどない。教訓にもならない、腹の足しにもならない「理論」が宙に浮いている。

 図書館の資料購入の会計処理が、その他の物品購入の会計処理と異なり、会計の担当者から苦情を言われたことがある。
 通常、物品の発注帳票で、見積書、納品書、請求書が作られるが、発注しても数か月して納品される資料もあれば、数日で納品される資料もあるので、見積書、納品書、請求書には、発注日がバラバラの資料が並ぶ。年度で閉めることも不可能で、過年度処理することが多い。さらに多品種で、価格がバラバラで、とにかく面倒くさい。それに、日本のほとんどの図書は再販売価格維持制度のため、定価があるから、業者が作成する見積書で比較して、競争入札できない。公正取引委員会が嫌がる随意契約に落ち着く。
 思えば、奇妙なことで、納品と同時に見積書と請求書が届く。図書館以外の会計をしている人から見ると、まったく尋常じゃない。図書館にいると、肝腎のそこが見えない。

 で、『知の広場』で、誤字を見つけてしまった。
 145ページの後ろから7行目 誤「消化器具」 → 正「消火器具」
 なんだか、清楚な美女のワンピースからのぞいた鎖骨の上にブラジャーのひもが見えてしまった、不甲斐なさを感じてしまった。

 「ねえ、ちょっと、それって、女性蔑視、性差別じゃない? セクハラじゃない?」

 ええ、じゃあ、代わりに、「駅の階段を上っていたら、中年のおじさんのスラックスのパンツの腰にビキニ・ショーツのラインが見えちゃった」っていうのは、どうでしょう。

 「それは、気持ちが悪い!」

00:16:20 | falcon | comments(0) | TrackBacks

May 22, 2011

図書館を何でもいいから使ってしまうことについて

 例のデンマークの公立図書館でイスラム系の住民のためにコミュニケーションの場として使う件について、ある人からFalconの意見に賛同の上、学校図書館を職員会議で使うのは問題と思うという意見を頂戴した。デンマークの公共図書館の問題と少し状況は異なる気がするが、日本では、学校図書館を職員会議やPTA会議などで使っている。
 Falconが沖縄の大学で教えていた時に、学生たちに学校図書館と聞いて、どう思うかと尋ねたことがある。

 沖縄県は学校司書(学校図書館で働く図書館職員)の配置率が高く、かつては全国1位だった。最近は学校司書の配置が進んでいる県が増えていますが、今でもトップレベルだと思う。

 沖縄の学生たちの数名が「学校図書館では始終、職員会議があって、使った記憶がない」と答えた。
 沖縄の学校では、真っ先に冷房が設置されるのが学校図書館で、職員会議は冷房のある学校図書館で行われる。一年中温暖で、春から夏は猛烈に暑い。だから、沖縄の学生にとっては、「学校図書館=職員会議」なのかもしれない。

 メールでコメントをくださったのは北海道の学校の先生である。おそらく北海道でも学校図書館に*空調が設置されるので、職員会議が学校図書館で行われるのだろう。

 *空調について、北海道の先生からご指摘いただいたので、あえて訂正します。北海道では暖房があり、冷房がないそうだ。Falconは毎年9月(ときどき冬に行くことがある)に北海道へ行く。北海道は意外と暑い!地球温暖化の影響だと短絡的に思いたくないが、8月に札幌へ行ったとき(名馬ディープインパクトに出会った日だよ)は摂氏30度を超えたことがあった。実は沖縄は日差しは強いが、気温は31度を超えることはほとんどない。夏は沖縄よりも北海道が暑いことがある。北海道には、いくら暑くても冷房がない。北海道に避暑を期待してはならない。北海道は過酷な環境だと思う。

 フランスでも学校図書館が生徒と保護者の面談や会議に使われることがあるようだ。映画『パリ20区、僕たちのクラス』で描かれている。原作の『教室へ』には書れていなかったけど。

 沖縄のある町で、公立図書館を建設する前に、住民との話し合いをしたときに、「子どもの勉強部屋ができるので良かった」という意見が多かった。「図書館は勉強部屋代わりではなく、資料を活用するところなんで。。。」と説明したら、「税金でつくる図書館なんだから、住民がどう使ってもいいじゃないか」と猛反撃された。たしかにそうなんだけれども、場所貸しは図書館の本質的な目的とは関係ない。

 「図書館情報学者」の人には、実に馬鹿馬鹿しい、くだらない問題に思えるだろう。でも、図書館の世界は泥臭い問題が山積みである。

 もしかすると『知の広場』が解決の糸口を与えてくれるだろうと思っている。

23:04:22 | falcon | comments(0) | TrackBacks