July 30, 2009

痛ーい話Part2

 あれから歯肉炎はどうなったかというと、行きつけの歯医者さんに相談したところ、「土台の骨が溶けて無くなっているから、外科的処置をして、中をソウハしましょう」

 (えっ、ソウハですか?)

 口を開けたまま、必死になって、目と表情で恐怖を訴えました。

 「大丈夫、麻酔するから、痛くないってば!」

 (で、でも、麻酔が切れたら、痛いじゃないですか、これからたくさん仕事があるというのに、無理ですよ)

 「できる限りのことをしましょう。あなたの顎は細いから、インプラントに向いていない。義歯、つまり入れ歯ね、も無理。とりあえず、この歯の土台をきれいにしましょう。ソウハした後は、骨再生の薬を使うけど、どうかな。一応、保険がきかないので○万円しますけど、良い?」

 こうならりゃ、やってもらいましょう!と腹を決めて、「お願いします」と言いました。

 その薬、エムドゲインと言います。スウェーデンのマルメ市のビオラ社が販売している薬剤で、歯根膜とセメント質の再生を行うものです。もとは子豚の歯根から作ったたんぱく質です。歯根に注入して数か月たつと、歯槽骨が最大で60%程度再生するらしいのです。

 麻酔をして処置が始まりました。歯石や汚れが掻きだされています。エムドゲイン注入。糸で傷口が閉じられると処置は終わり。
 前後の時間を含めて約2時間30分でした。
 
 麻酔が切れると、激しい疼痛が襲ってきました。

 (痛くないっていたのに!)

 一晩、浅い眠りのまま、目を覚まして、翌朝、仕事へ。

 処置してから、やっと3日目。少し痛みが和らぎました。

 骨に育ってもらうことを祈って、サプリメントをゴックンしています。

00:55:35 | falcon | comments(0) | TrackBacks

July 29, 2009

カーマインローションをゲット

 渋谷の薬屋さんで、カーマインローションをゲットしました。
 いくつかのメーカーから酸化亜鉛を主成分とするカーマイン(カラミン)ローションが発売されています。Falconが購入したのは資生堂のものです。
 店頭の片隅に置かれているので、薬剤師の人に差し出してもらうまで、気がつきませんでした。
 資生堂の製品は缶ジュース2個分程度の価格でたっぷり使えます。香料などが含まれていないので、独特の匂いがします。

 容器をよく振って、沈澱しているカーマイン粉末を混ぜてから、手にとって、さっそく日焼けした肌に塗ってみましたが、ヒリヒリした痒みが取れました。
 冷蔵庫で冷やしてから、コットンパットに含ませて、軽く叩くように塗ると効果的のようです。
 酸化亜鉛に穏やかな消炎効果があるみたいです。紫外線(UV)カット・ローションにも、酸化チタンとともに含まれていることがあります。

 ちなみにカーマイン(カラミン)とは、メキシコ原産のカイガラムシから取れる赤い色素のことだそうです。酸化亜鉛自体は、純白な物質ですが、それに酸化鉄で赤い色をつけて、肌色に近付けたからだそうです。

 ローションだけに頼るよりも、肌の水分を補給するためには、水を飲むことも大切ですし、魚肉・ベーコンなどでコラーゲンを補給することも大切です。ビタミンCなどを生野菜から摂取して、バランスの良い食事を取ることも、疲労を回復させて、肌のトラブルを減少させることになるでしょう。

 日焼けの後の対策には、意外に手ごろな方法があったのですね。

22:11:12 | falcon | comments(0) | TrackBacks

痛ーい話Part1

この間の日曜日、天気が良かったので、屋外プールで泳いでいました。

 「どこのプールで、泳いでいたのよ?」

 まあ、ご想像にお任せします。

 泳ぎ終わって、しばらくたっても赤くならなかったので、日焼けしないでよかったと思っていました。
 ところが、夜になって、肌が真っ赤に!
 年々、日に当たっても、日焼けの症状が出るのが遅くなってきました。少し若かったころは日に当たるとすぐに赤くなったのですが、今はかなり時間がたつと「青写真」のように水着の跡を残して赤くなります。これも老化現象でしょうか

 「また、青写真なんて、古いことよく知っているじゃん」

 そういえば、青写真は見かけなくなりましたね。昔は設計図といえば、青写真が定番でした。父が設計関係の仕事をしていたので、子どものころ、青写真をよく見ました。

 ところで、日焼け後の処理どうしていますか?
 いままでは消炎剤の入っている冷却スプレーを使っていましたが、カーマインローションが効き目あると知って、さっそく使ってみようと思います。
 焼いた日の夜は少しヒリヒリはしましたが、2日たつとヒドイかゆみが出てきました。
 朝になったら、薬局へ駆け込んで、カーマインローションを買ってみます。

 カーマインローションって、かなり昔からあるのですね。
 Falconは知りませんでした。

 そういえば、カルチャー・クラブのボーイ・ジョージが唄っていた「カーマは気まぐれ(カーマ・カメレオン Carma chameleon)」って歌があったの知っていますか?Falconは英語の歌詞を覚えて、よく歌っていましたけど。
 そう、日本である種の人たちがテレビの画面に登場すると、定番で流れる、あの歌です。歌のカーマとは、インド古代哲学のカルマ(業)のことで、変な意味はまったくないのですが、日本語の音の響きと、あのボーイ・ジョージのイメージで、誤解されています。

 「ねえ、カーマインローションなんて、買っている姿を見られると、それこそ、誤解されないの?」

 男性でも使っている人はいるようですよ。

 カーマインローションには、酸化亜鉛が含まれるですね。
 酸化亜鉛は窒化ガリウムに代わる青色発光ダイオードの材料として期待されている物質です。つまり半導体の一種なんですね。半導体は人間の体にも役に立つんですね。

 セーフ、セーフ、危険な話に陥らずに済んだ。ふーっ。

02:38:11 | falcon | comments(0) | TrackBacks

July 21, 2009

うみの日に絶食

 歯医者で歯石を取ってもらうため、週一回通っていました。ところが、土曜日、日曜日に仕事があって、歯肉炎が悪化して、激しい痛みのために浅い眠りが続いていました。

 最近、なかなか寝付かれない、朝も早く目覚めるのに起き上がれないことが続いていましたが、結局、歯肉炎が悪化して、気がつかないうちに鈍い痛みが続いて睡眠障害になっていたのですね。
 それがストレスになり、授業に間に合うように準備しているのに、行動が遅れてしまうことがあったのです。

 火曜日に行きつけの歯科の予約があったのですが、もう痛みに耐えきれず、海の日に休日歯科診療所へ駆け込み、治療してもらいました。
 奥の歯肉は腫れ上がり、パンパンの状態です。

 「ああ、これですね。これから切開して、膿を出します」

 麻酔されて、メスがカリカリと当たるのを感じます。

 それから1時間半は頭がくらくらするような痛みが続きました。
 「痛みに耐えて、よく頑張った」と、自分で自分を褒めてあげたくなりました。

 痛みのために、絶食していましたが、家に戻り、痛み止めと化膿どめの抗生物質を飲んだら、あっという間に痛みが取れました。

 海の日が、とんだ膿みの日、倦みの日にになりました。

 明日の日蝕は見られますかね。

 これまで部分日蝕は観たことがありますけど。

 平野啓一郎さんが、芥川賞を受賞したのは『日蝕』でした。
 あまり天体現象とは関係ない作品でしたけど。 

23:09:09 | falcon | comments(0) | TrackBacks

July 18, 2009

甲骨のブルース:えーっ、あの文字が!

 2000年に亡くなった青江三奈さんのメジャー・デビュー曲『恍惚のブルース』のサビの部分はなかなか良いですね。

 「ねえ、Falconさんって、年齢いくつなの?随分と古い歌謡曲を知っているじゃない」

 生まれは昭和二桁ですけど。

 そんなことは、どうでもいいです。



 落合淳思著『甲骨文字を読む』(講談社学術文庫;1905)を読んでいました。
 最近は携帯電話でメールを打ったり、パソコンで文書を作成したりするので、紙に漢字を書くのが億劫になり、いざ手紙を書こうとすると字が思い浮かばないで、おぼろげな記憶を嘆くことになります。
 この本は甲骨文字のクイズを楽しみながら、その魅力に迫ります。漢字のルーツがつぎつぎと明らかにされて、ひたすら驚くばかりです。中学生や高校生でも楽しみながら、読み進めることができます。漢文の知識があれば、興味は倍増しますが、全く無くても著者の先生が丁寧に説明しているので、安心して読めます。

 ところで、古代中国では亀の甲羅や動物の骨を焼いて占い、その結果を甲羅や骨に記したので、甲骨文字と呼ばれています。
 Falconは、子供のころ、学校で甲骨文字を教わった時、亀の背中の甲羅に書いていたと思い込んでいました。あんなに堅くて、丸い甲羅によく書けたなあと思っていました。
 ところが、十数年前に台湾の故宮博物院に行った時、亀の腹の甲羅に書き記した展示を観て、考えを改めました。台湾の故宮博物院は今ではすっかり改装していますので、甲骨文字の展示は見かけなくなりましたけど、昔は入り口近くに甲骨文字の展示コーナーがありました。甲骨文字は亀の腹甲に書かれていました。腹甲なら、平らで、柔らかく、文字を刻みやすかったと思います。
 この本でわかったことは、古代中国では動物の骨はほとんど牛の肩甲骨を使っていたです。日本でも骨を焼いてヒビを見て、占う神事はあちこちに残っていますが、日本では主に鹿の肩甲骨を用います。牛は農耕に使う貴重な動物だったので、うかつに殺せなかったと思います。

 この本で衝撃の事実が明らかになりました。
 図書館関係者の間では、「図書館」の略字として、くにがまえの中にカタカナのトを入れた文字を用いています。つまり「国」なかの「玉」を取り除いて、カタカナのトを入れた字です。環境依存文字ですので、このブログでは紹介できませんが、そんなに難しい字でないので、わかっていただけると思います。
 この文字は甲骨文字として、実際にあった文字だったのです。くにがまえが骨を表現していて、トはひび割れを表しています。てっきり、図書館の世界の隠語と思っていました。大学の講義では黒板に書くときは「図書館」を使い、この略字を用いたことはありません。
 使わなくてよかったと思っています。この略字の意味は、「とが」、つまり「凶事」を表す言葉でした。
 ときどきメモで使うときがありますが、古代中国のことに詳しい人が見れば、奇妙に見えたと思います。何しろ、凶事ですからね。

 というわけで、後は甲骨文字の奥深さにうっとりとして読み痴れました。

01:02:03 | falcon | comments(0) | TrackBacks